パ・リーグの試合は、たまにテレビで放送されていて、ときどき観ていた。デーゲームや薄暮試合が多かったようだ。日生や藤井寺など、まだ行ったことのない地で繰り広げられる乱打戦は、夜のニュースで観てもワクワクした。あまり知らない選手が見慣れぬユニフォームで、指名打者制などセリーグと微妙に異なるルールで、日本シリーズ目がけて公式戦をしている。オールスター戦でも、そうした球場が映る。 どこの球場だったか、チームの得点の合計欄に「R」とあった。誰かがたぶん何とかという英単語の頭文字だろうと言ったが、当たっていたのだろうか。 神宮球場には、近頃も早慶戦に行った。客席が混み合っていて、外野席から子供とやっと入れて、敵方の中、静かに応援をした。そこでは、「宮」の字の「呂」が「口」と大きめの「口」とを縦に重ねた字体となっていた。由緒ある古い筆字を活かしたものだそうで、活字書体でもそうなっており、球場名などに波及