昨今、電子書籍のDRM(デジタル著作権管理技術)についての話題がたびたびネット上で取り上げられています。DRMは、その昔「コピーガード」などと呼ばれていたころから、ソフトウェアの違法コピーを防止する目的で存在し続けてきた技術です。ただ、このDRMは、常に回避技術との競争にさらされ、ユーザーが購入したものを自由に取り扱う権利を阻害する側面があるとして批判を受け続けてきた存在でもあります。 そうしたDRMの現状を確認するべく、先日、「JEPA 第14回 EPUBセミナー ~IDPFのDRM対応とガイドライン解説~」に行ってきました。DRM技術の方向性は、今後電子書籍が普及していくにあたっての大きなキーになるファクターのひとつと思われ、それを再認識させてくれるとても有意義なセミナーでした。こちらのセミナーの内容に関しましては、ちくちく日記さんに詳細な書き起こしレポートエントリがアップされていま
eBook Exchange.incがAmazonまたはBarns&Nobleで買った電子書籍の貸し借りをマッチングするサイトを公開した。eBook Exchange 仕組みを簡単に紹介する。例えばAmazonで買った電子書籍を「貸します」といってリストに登録する。借りたい人はリストから自分の読みたい本を選んで「借ります」と登録する。マッチングが成立すると貸し手にメールで連絡が行く。貸し手はAmazonのサイトで借り手に貸すための手続きをする。後はAmazonの仕組みで14日間借り手はその電子書籍を読むことができる。貸し手はその間はその電子書籍を読むことができない。14日間が終わると電子書籍は貸し手の元に戻る。本当にeBook Exchangeはマッチングをしているだけだ。 興味あるのはそのビジネスモデルだ。借り手は借りる前でも後でもいつでもContributionをすることが求められてい
旧聞に属する話ですが、7月末に米著作権局よりデジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act、以下DMCA)の新たな適用除外項目が明らかにされました。見直し内容については TechCrunch の記事が分かりやすいのでそのまま引用させてもらいます。 1. 教育上の目的ないし批評のために必要な公正な利用とみなされる範囲で複製を行うため、合法的に所有するDVDの暗号化を無効化すること。 2. ユーザーが合法的に所有するソフトウェアを携帯電話上で実行させることができない場合、そのソフトウェアが実行できるように携帯電話の機能を変更するプログラムを実行すること。(つまりiPhoneを脱獄(Jailbreaking)させてGoogle Voiceを走らせるなど) 3. 携帯電話を予め設定されたネットワークとは別のネットワークに接続させることを可能にするような
日本においては、KindleとiPadを「黒船」に見立てる言説が多いですが、現在の出版業界をかつての音楽業界とのアナロジーで語る見方もよく見かけます。つまり、iPodとiTunes Music Storeが音楽産業において果たした役割を、iPad(iBook)やKindleが電子書籍市場の立ち上がりにおいて担うというわけです。 当然ながらその見方には新しい市場の開拓への期待だけでなく不安も多分に含まれますが、その不安のひとつに音楽業界に大きなダメージを与えたファイル共有などの海賊行為の歴史が、電子書籍においても繰り返されるのではないかという懸念があります。 今年の元旦に公開されたCNN.comの記事はタイトルからしてその懸念をストレートに表現しています。記事の中で、『リザベーション・ブルース』などの邦訳がある小説家、詩人のシャーマン・アレクシーは、「自分がスティーブン・キングやジェイムズ・
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