帝国図書館(現・国立国会図書館)の初代館長を務め、「図書館の父」と称された岩国市出身の田中 稲城 ( いなぎ ) (1856~1925年)の胸像(高さ1メートル75)が市中央図書館1階エントランスに設置された。 稲城は岩国藩士の家に生まれた。岩国英国語学所などを経て東京開成学校和漢文学科(現・東大文学部)を卒業。図書館研究のために米国や英国などに留学した後、帝国図書館の設立と運営に尽くし、日本文庫協会(現・日本図書館協会)の初代会長を務めた。 胸像は、市ゆかりの偉人の石碑を市内に建立している市民団体「立志の碑建立委員会」(佐古利南代表)が、稲城の功績を顕彰しようと作製し、市に寄贈した。 28日に行われた除幕式には、福田良彦市長や佐古代表、稲城のひ孫の 久津摩郁生 ( くづまいくお ) さん(85)ら関係者約30人が出席。佐古代表は「田中翁の図書館一筋の意志の強さを再現できた。図書館を作った