際立つ経済と株式市場の乖離 11月3日の米国大統領選挙後に、選挙結果が確定せずに大きな政治的混乱が生じることを、金融市場は強く警戒してきた。実際に、トランプ大統領は未だ敗北を正式に認めておらず、異例の混乱は生じてはいるが、事前に心配されていた程ではない。 そのため、不確実性の低下を評価して、米国、そして日本など米国以外でも、選挙後に株価は大きく上昇した。コロナショックを受けた今年3月の急落から株価は比較的早期に回復したが、今年の株式市場は、逆風となり得る2つの歴史的イベントに対して予想外の強さを見せたのである。 コロナショックによって生じた経済的損失は非常に大きいものだ。また、感染再拡大によって欧州では10-12月期の実質GDP成長率が再びマイナスとなる「二番底」が生じ、今後の感染状況と政策対応次第では、米国や日本でも経済が「二番底」に陥るリスクが相応にある。 そうした中での世界的な株高傾