「将棋はAIを使って研究する」 2000年頃にはありえないとさえ言われたAIによる人間超えは2010年代にかけて達成され、今となってはプロアマ問わずAIを使った将棋研究が当たり前になりつつあります。 AI以前の将棋研究は一つ一つの局面/変化を人間が時間をかけて検討しなければならなかったのに、今となってはAIを使えば数分で検討が出来てしまいます。その結果、丹精込めて作られた戦略も一度棋譜に残してしまえば一晩で対策されてしまうようになりました。 ポストAI時代の将棋研究については若手からベテランまで多くの記事を残しています。そして、多くのケースにおいて「AIにより将棋研究は加速した」と考えられています。 しかし、本当にAIの台頭で将棋研究は加速したのでしょうか。本稿ではデータからポストAI時代の将棋研究がどの程度早くなったのかを測定してみたいと思います。 【局面のユニークさから見る将棋の戦略の