アメリカ司法省は、エドワード・スノーデンが秘密保持契約に違反したとして、スノーデンが2019年9月17日に出版した本『Permanent Record』の売り上げの差し押さえを求める民事訴訟を起こした。その一連の報道に対し、スノーデンは自身のTwitterで「アメリカ政府が訴訟を起こしてくれるなんて、まさにこれ以上ありえないほど本書の正当性を証明してくれるものだ」と声明を出した。 スノーデンがやったこと──それはアメリカ国家安全保障局によって、電話やネット上のほとんどあらゆる活動を完全に記録・保存できる「大量監視システム」が開発配備されている、という曝露だった。 9・11以後に暴走をはじめる諜報組織の中心部でキャリア形成を成し遂げた彼が突きとめた「真実」とは、いったい何だったのか? 何が彼を2013年の「曝露」へと至る決断へと迫らせたのか? ウィットと率直さに貫かれたこの回想録は、デジ