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現代に蘇った「感じの良いヒトラー」が70年前と同じ主張を繰り広げる、興味深くも危険なベストセラー"Er ist wieder da" 私なら、「ヒトラーの復活」と訳すだろうか。原題は"Er ist wieder da"、そのまま英語にすれば、"He is here again"となる。去年出版されて、秋のフランクフルトのブックフェアで話題になり、今年1月、12刷が出た。驚愕のベストセラーだ。 "彼"というのはヒトラーのことで、なぜか2011年の夏に、ベルリン市内のとある空き地で忽然と目を覚ます。頭上には青空。敵機襲来の気配はない。横になったまま考えるが、状況が把握できない。夕べは何をしていただろうか。エファと一緒にソファに座って、そうそう、古いピストルを彼女に見せたっけ。でも、それからが思い出せない・・・。 ようやく起き上がる。総統のユニフォームの埃を払う。ちょっと頭痛がするが、けがもない
戦後SF事件史---日本的想像力の70年 (河出ブックス) 作者: 長山靖生出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/02/11メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 122回この商品を含むブログ (34件) を見る なんだ、戦後 SF 事件史で、愛国戦隊大日本とかにも触れてて、ぼくが一回も出てこないの? つまんなーい。ちなみにこの本、しょせんは戦後「日本」SF「業界」事件史なんだよね。 が、それ以上にぼくががっかりしたところは、本書の最後。東北震災と前後して小松左京が死んだことに触れて「日本は今、もっとも必要な人材を失ったのである」(p.271) と述べて、SF 的な想像力こそが震災からの復興に大きく役立つはずだ、とまとめている。 小松左京的な構想力のかつての意義とその現代的な課題については、イナバ、田中、山形の SF 鼎談でかなり語った。そしてそこでも指摘
21世紀SF推薦作100(2001~2010) 本書(大森望『21世紀SF1000』ハヤカワ文庫JA)で紹介した約1000タイトルのSF作品から、★印評価の上位100作品を抜き出し、★★★★★(32作)と★★★★☆(68作)とに分け、それぞれ時評掲載順に並べた。データは順に、書名・著者名/編訳者名/刊行年月/版元[叢書]名・巻数(掲載ページ数)。 ★★★★★ ●祈りの海 グレッグ・イーガン/山岸真編・訳/2000・12/ハヤカワ文庫SF(17) ●ダイヤモンド・エイジ ニール・スティーヴンスン/日暮雅通訳/2001・12/ハヤカワ文庫SF・上下巻(76) ●アラビアの夜の種族 古川日出男/2001・12/角川文庫・全3巻(78) ●ハルビン・カフェ 打海文三/2002・4/角川文庫(100) ●クリプトノミコン ニール・スティーヴンスン/中原尚哉訳/2002・4~2002・7/ハヤカワ文庫
2010年07月10日 22:56 日本SFを読んだことがない人に、古めの日本SF入門としてお勧めしたい五冊 果しなき流れの果に (ハルキ文庫) STEINS;GATE オマージュ元「海外SFを読んだことがない人に、海外SF入門としてお勧めしたい四冊」 http://mubou.seesaa.net/article/155903334.html コンセプト:SFはすげえ楽しいんだけど、どうも古い日本SFはあまり読まれていないようなので(SF小説は頻繁に絶版になってしまうから…)、独断と純然たる自分の好みでお勧め入門用日本SF小説を挙げてみようと思った。 私の立ち位置:SF小説ファン。ただし若干なんちゃって分が入っており、最低でも青背1000冊読んでいない奴はSFファンとして認めないというガチな人に比べれば遥かに読んでる量は少ないと思う。けどそれくらいの方が初心者向けという観点には合致してい
コンセプト:海外SFはすげえ楽しいんだけど、職場の同僚に聞いてみるとどうも敷居が高いようなので、この俺が独断と純然たる自分の好みでお勧め入門用海外SF小説を挙げてみようと思った。 私の立ち位置:海外SF小説ファン。ただし若干なんちゃって分が入っており、ガチな人に比べれば遥かに読んでる量は少ないと思う。けどそれくらいの方が初心者向けという観点には合致している気もするからいいんじゃないだろうか? 基準:難易度が高そうな専門用語がべきべき出てくる作品は最初は避けた方が無難かもと思った。例えばいきなりヴァン・ヴォークトとかスタニスワフ・レムとか、若干ハードな気がする(勿論タイトルにもよるけど) ということで、以下は私がお勧めする四冊。 ・「エンダーのゲーム」著者:オースン・スコット・カード この本をお勧めする理由は二つある。一つは、この本の焦点は飽くまでエンダーやヴァレンタイン、バトルスクールの少
プロシア(現ポーランド)の作家、挿絵画家。本書は想像上の、異星生物の珍奇な生活や社会を題材とした短編集であるが、SFというよりもむしろ奇想文学に類する作品であると感じる。同じ時代、すでにH・G・ウェルズの「宇宙戦争」が刊行されており、科学小説というジャンルはできていたにも関わらず、それらとは、袂を分かち、宇宙や異星人を題材にしているにも関わらず、科学的知識と呼べるような素材はまったく介さない作風は「宇宙文学」と称される。私としては、シェーアバルトは宇宙や異星人という題材にテーマをこめて何かを語るのではなく、言葉遊びの一部として宇宙や異星人をとりあげているに過ぎないと感じる。また、各短編も、戯曲のとある一幕といった感覚で、それ自体でストーリーが完結しておらず、評価をくだしがたい作品だと感じた。 原題:「Astrale Novelletten」1912 著者:パウル・シェーアバルト(1863-
凄いSFを読んだ……いや、本作をSFという括りで十把一絡げにしてしまうのは勿体無い。これはジャンルの枠組みを超え、物語が担う役割の本質を、一人の老人の一人称という形をとって我々に伝える稀代の名著だ。 “テラフォームされたアフリカ”というあまり普遍性が無い設定ながらも、普段から読書やSFに慣れていない人間にも強く推薦できる、本物の「小説」である。 本作には(狭義の)宇宙人や、ロボットや超能力者などといったものは出てこない。逆に、潤い、しっとりとした物語を全面に押し出し、文学的に解釈できる要因を大きく抱いている。SF的な要素は本筋を引き立たせる味付けにすぎず、内容的にはむしろ日本文学に近しいものがある。 選択する事や伝統について迷った覚えがある人にこそ、ぜひ本作を強く推したい。何故ならば、これは選択の意味合いと民族主義について声高に訴えかける物語であるからだ。もしくは、SF的な側面から読
IRCにて、まうきち先生から「お勧めのSF小説教えてください」とのお達しがあったので、よーし頑張って布教しちゃうぞ!という勢いでSF初心者にお勧めの本をまとめてみました(本日記を読んでいらっしゃる方のうち、どれくらいが非SF者なのかは考えないことにしましょう。うん)。 はっきりいってSFはマイナージャンルな上に、最近は書籍の生鮮食料品化が進んでいるので、ちょっと古い本などはすぐに入手不可能になったりします。なので、以下は「できるだけ新刊・近刊・もしくは古本などで入手可能性の高そうな本」をもとに「SFというジャンル内の大まかな傾向を把握できそうなもの」、というポリシーに基づき、独断と偏見でジャンル内傾向の説明と該当カテゴリ内でのおすすめ作品をまとめてみました。 SFの原型──古き良き宇宙SF SFの根源にある衝動の一つが「宇宙に行きたい!宇宙をこの目で見たい!」という願望であることは明らかで
岩波文庫で今年8月に新訳が出ていた。タイトルはかなり有名な本なれど、これまで読む機会がなかった。半日でむさぼるように読了。 革命の英雄であった主人公は、ある日突然逮捕され、尋問され、やがて「人民の敵」として罪を自白し処刑される――その過程をえがいた政治的寓話の傑作。刊行されたのは『1984年』よりも前だったのですね。尋問シーンはオーウェルにも大いに影響を与えていると思うが、大きく違うのは「党/体制」側の人間の描き方。スターリニズムの公式イデオロギーと、〈党〉の論理の語らせかたにリアリズムがあるから、同じイデオロギーと思考法を持つ主人公が、いかに論理的に追い詰められてゆくのかをきちんと描いている。オーウェルのように「この指は何本に見える」なんて言わせていない。 茶番劇としての自覚が双方にあり、いかにきれいにゲームを終わらせるか、冷酷無比な政治の論理のなかで、ともにオールド党員である主人公と検
2009年06月05日01:41 by 東京創元社 発表! 創元SF文庫を代表する1冊は何か?――読者投票によるベスト20結果発表[2009年6月] カテゴリSF 読者投票によるベスト20結果発表 東京創元社サイトで2009年3月5日より31日まで募集した「文庫創刊50周年企画 創元SF文庫を代表する1冊は何か?」アンケートへの全504件の回答を集計したものです。( )内は票数です。アンケートへの御協力、本当に有り難うございました。 お添えいただいたコメントも抜粋して御紹介いたします。なお同一シリーズ作品の票は合算しました。 5月9日に八重洲ブックセンターで開催しました山本弘さん×大森望さんの「創元SF文庫を語る」トークショーに御参加いただいた方々には一足さきに公表いたしました(この「ベスト20」の結果順位と得票数は、トークショーの採録と共に『ミステリーズ!』vol.35にも掲載しています
幸福の科学が政治団体作って「金田一少年」の作者を擁立とか言う話の中で気になったネタ。 平井和正が高橋佳子の「真創世記」ゴーストライターだという話はよく知られている。GLA側の見解としては口述筆記しただけということだが、そのことは問題ではない。平井が少なくとも高橋信二死去から、高橋佳子による引継ぎという重大な、そしておそらくは教団内部に分裂の種がまかれた時期にGLAにかかわり、心酔していたという事実が、後の小説版「幻魔大戦」に大きな影響を与えているということがファンとしては重要である。 もともと漫画版「幻魔大戦」自体が、70年代へと向かう時代の閉塞の中で生まれた元祖ハルマゲドン漫画であるのは確かなのだが、このマンガと、角川文庫版幻魔大戦の間に平井のGLA関与の時期が挟まっている。小説版の冒頭がマンガをほぼ忠実になぞりながら、ニューヨーク暴動のあとは東丈が教組になっちゃう宗教小説になったという
質問テンプレ 質問に答える側としては質問者に関するデータが揃っていた方が答えやすく また質問者の趣向にあった作品を挙げられる可能性も高くなるので 質問テンプレを使用することをお薦めします。 1.どのような作品を読みたいのかなるべく詳しく教えてください。 2.今までに読んだSF本は何冊くらいですか? 3.その中で面白いと思った作者・タイトルを教えてください。 4.SF以外で好きな小説のジャンルは? 5.SF以外のジャンルで好きな作者は? 6.嫌いな作家・ジャンルがあれば教えてください。 7.こういう作品はNG、というものがあれば教えてください。 アイザック・アシモフ 「われはロボット 決定版」/「鋼鉄都市」 ハヤカワ文庫SF ダグラス・アダムス 「銀河ヒッチハイク・ガイド」〔シリーズ全5冊〕 河出文庫 ポール・アンダースン 「タウ・ゼロ」 創元SF文庫 グレッグ
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はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28
2008年06月25日15:30 カテゴリ書評/画評/品評 ハリー・ポッターを落第した人へ - 書評 - 風の名前 白夜書房榎本様より献本御礼。 風の名前(上中下) キングキラー・クロニクル 第一部 Patrick Rothfuss 山形浩生 / 渡辺佐智江 / 守岡桜訳 諏訪原寛幸イラスト [原著:The Name of the Wind] これだよこれ! 私が読んだ「剣と魔法系」ファンタジーで、生まれてはじめて主人公に感情移入できた一冊。 えー、マジハリポタファン?「ハリー・ポッター」で満足できるのは、小学生までだよねー 本作「風の名前」は、キングキラー・クロニクルの第一部。で、とりあえず「全米が泣いた」系の前評判は、こちら。 オビより 世界20か国以上で刊行決定! 「『ハリー・ポッター』完結後の10年をリードする、正統派本格ファンタジー小説」と欧米で人気沸騰の話題作、最強の翻訳陣を擁
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "まんがサイエンス" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2021年10月) 『まんがサイエンス』は、あさりよしとおによる日本の漫画作品。学研教育出版発行の雑誌『5年の科学』および『6年の科学』などで連載されていた科学学習漫画で、2012年5月現在は『大人の科学マガジン』にて連載中。第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品。 清水ますみによる同名の作品も、事実上の前作であるため本項で扱う。ただし、両者に登場人物・ストーリーの関連は全くない。 以下、『まんがサイエンス』は、特記がない限りあさりよしとお作品を指す。 概
ロシア・ソビエトSF傑作集 (上) (創元SF文庫) 作者: オドエフスキー,深見弾出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1979/03メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 13回この商品を含むブログ (8件) を見る 近年復刊されているので入手可能だが、復刊文庫の例に漏れず税込千円近い高価さである。サイレントテロリストがそんなものに手を出すはずもなく?88年に売れ残りの初版を梅田旭屋書店で入手したものを今年の正月に帰省して掘り出すまで、本屋に9年実家に20年寝かせた定価¥360の逸品。 なぜこういうものがこの頃になって復刊されるのかというとロシアの宇宙精神 作者: スヴェトラーナセミョーノヴァ,ガーチェヴァ,西中村浩出版社/メーカー: せりか書房発売日: 1997/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 334回この商品を含むブログ (3件) を見るボリシェヴィズムと“新し
2007年03月28日04:30 カテゴリ書評/画評/品評 書評 - SF入門用ベストテン こういうの、blogで解答できるようにしておいて欲しいよね。TBそのものは受け付けるのだけど、回答欄に反映されないとねえ。はてなアイデアには要望出しといたけど。 人力検索はてな - 【SF小説】 SFの世界に飛び込もうとしている私に入門用べストテン (別に10でなくてもいいです)を教えてください。 名作というよりは、古典・定番・有名とか元ネタにな.. SFの世界に飛び込もうとしている私に入門用べストテン(別に10でなくてもいいです)を教えてください。Matzにっき(2007-03-14)最近はすっかり本を読まなくなったけど(マンガは見てるか)、 SFってのはエンジニアの基礎体力として重要だと思うな。 これに禿同なので。 そもそも、SFというと10冊というのはあまりに少ないというのが正直な感想。単一の
スターメイカー スポンサード リンク ・スターメイカー 「 肉体の束縛を離脱した主人公は、時空を超え、太陽系の彼方へと宇宙探索の旅に出る。棘皮人類、共棲人類、植物人類など、奇妙な知性体が棲息する惑星世界。銀河帝国と惑星間戦争、生命の進化と諸文明の興亡。そこでは星々もまた、独自の生を営む生命体であった。そして、銀河という銀河が死滅する終末の時がやって来る。星々の精神と共棲体を築いた主人公は、至高の創造主「スターメイカー」を求めて旅立つが…。宇宙の発生から滅亡までを、壮大なスケールと驚くべきイマジネーションで描いた幻想の宇宙誌。そのあまりに冷たく美しいヴィジョンゆえに「耐えがたいほど壮麗な作品」(B・W・オールディス)と評された名作。 」(アマゾンのデータベースから引用) 普通の人間の想像力では大風呂敷を広げるにも限度がある。思いつく限りのスケールの大きな話をしてみろと言われても、人類の歴史だ
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