DMM.com会長の亀山敬司の地元石川県の中学校で特別講演が行われました。中学生が将来避けることのできない「平和」や「憲法」や「仕事」のあり方について、どう考えていくかを話しました。その時の講演内容を抜粋、編集して、4回に分けてお届けします。 『ワンピース』を現実の世界に当てはめるとどうなる? 亀山敬司氏:今、先生から聞いたんだけど、石川県の中学校はスマホが禁止だったんだね。DMMもあまり知らないみたいだし、今まで話したスマホの未来の話もピンと来ないよね。じゃあ、みんなもよくわからない話を聞かされても退屈だろうから、アニメの話でもしようか。 さっき、『艦これ』とか『刀剣乱舞』とか言っても誰も知らなかったけど、じゃあ『進撃の巨人』を知ってる人は手を挙げてみて? 『化物語』は? 『夏目友人帳』は? 『ドラえもん』は? 『ワンピース』は? なるほど。君らの世代だとワンピースとかドラえもんとか、や
■ワンピースは人が多すぎる この前、某貧困ハイティーン男子と話していてわかったのだが、アンダークラス若者はやはり『ワンピース』が好きなようだ。彼はまだ観に行っていなかったものの、彼の友人はこの夏公開の『ワンピース』映画版を見に行ったらしい。ゴジラではなく、ワンピースを、封切り日直後あたりに行き、楽しんだのだそうだ。 また、漫画『ワンピース』は、やはり貧困若者たちに人気はあるようで、全巻揃える若者の話は時々聞く。全巻揃えると確か 80巻は超えるはずで、それもこの頃は登場人物が異常に増え話もややこしくなったので僕はとてもついていけないのだが(僕がチェックしていたのはエースの死までで、いまルフィには新しい「兄」が出てきたんだそうだ……)、勉強が苦手な若者たちもワンピースは楽しみにしているようで、尊敬してしまう。 この頃はコマ割りも細かいし、初期のチョッパー編に涙した古典的ワンピースファンの僕から
別の本について何か書こうと思っていたのだけれど、さっき風呂の中で一気に読んだコミックエッセイに考えさせられたので、そちらを。良いマンガだった。 今日もかるく絶望しています。 落ち込みがちガールの日常コミックエッセイ (メディアファクトリーのコミックエッセイ) 作者: 伊東素晴出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー発売日: 2014/01/17メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る 書店で表紙や帯などを目にした限り、ああ社会の中で生きていくのが苦手なタイプの人の話なのだろう、と思ったのだ。個人的に心をつかまれたのは帯に描かれた「疑心暗鬼がデフォルトです」というコマだった。「この人どうしてこんなに楽しそうに喋ってくれてるんだろう……内心私と話しててもつまんないって思ってたらどうしよう」。 「相手から自分はどう思われているか」について深く考えすぎる。それも悪
下の画像は世界のSAD(Social Anxiety Disorder:社会不安障害)当事者達の間で今話題になっているアニメの第一話のワンシーン。 主人公の女子高生黒木智子が学校の門を出たところで、先生に「気をつけて帰れヨ」と声をかけられ、硬直。声が出なくなり、挨拶もできなくなり、焦っているシーンである。 日本のアニメであり現在放映中らしいが(オフィシャルページ)、このアニメについて知ったのは私がゆるく繋がっている日本国外のSAD達からの情報だった。 なにしろSADという精神疾患を舞台の中央に置いた初めての漫画であり、大変画期的であると当事者たちに称賛されている。SADに悩む世界の多くの人々がこのアニメを見て「共感した」、「泣いてしまった」とネット上に書いている。 漫画として有名になったのは海外でのことで、いわば逆輸入的に日本でも広まったらしい。 観て思った。この主人公は激しくSADである
手塚治虫が描いた「在日」 大体1年も前に書いた記事のことなど自分でも忘れているのだが、それでも時々情報提供があって嬉しくなる。ガガリアンやってて良かったと思うね。 「マンガで在日朝鮮人はどう描かれてきたか」(上・下)で「在日朝鮮人の出てくるマンガ」の情報提供を求めたところ、最近、大阪のAさんという方から「手塚治虫も在日朝鮮人をテーマにしたマンガを描いていた」とのメールを頂いた。伏して感謝する次第である。今回はその作品を解説する。「神様」と呼ばれる手塚が在日問題を扱っているのに、どういうわけか殆ど論じられることがないためである。 「ながい窖」(サンデー毎日1970年11月6日増刊号掲載)。大企業の重役を勤める在日朝鮮人(作中では帰化朝鮮人という設定で、帰化朝鮮人と在日朝鮮人は厳密には違うが、便宜上、在日朝鮮人としておく)の苦悩を描いた作品だ。 私はこんな作品を手塚が描いていたことをまったく知
◆ 解説 というわけで、発達障害の話。いかがでしたでしょうか。 実際「発達障害ではないか?」ということで心配して当院を受診をされる方も多いのですが、実際に診察してみると、自分の見立てでは、そこまで問題がない方がたくさんいます。 「少しコミュニケーションがうまく行かない」というレベルで、必要以上に心配を強めてしまっている方が多いのが現状かもしれません。 そのため、とりいそぎ知識的なものを知っていただきたく、このマンガ制作になりました。 まず大半の方は「心配ない」のでご安心ください。 特に「人との接し方がうまく行かない」という悩みは、カウンセリングで、「ではどう接したらいいか?」ということを話すことで改善していくものです。 この点もご安心ください。 さてこの発達障害、他にも目立った症状として「感覚に鋭敏になりすぎてしまう」というものがあります。 たとえば、周囲からの音に非常に敏感だったり。 誰
ここでマンガを紹介するのは、珍しい。自分の仕事に関係するもので、多くの人に読んでほしいと思えるマンガに出会えることは、めったにないから。 プロチチ(1) (イブニングKC) 作者: 逢坂みえこ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/22メディア: コミック購入: 32人 クリック: 359回この商品を含むブログ (22件) を見る 主人公は、専業主夫である。 彼には、出版社に勤める妻との間に子どもがいる。子どもはまだ乳児。第一話は「息子が泣いている。47分間になる。なにかものすごく言いたいことがあるらしい。けど彼の言語はあまりに未分化で理解不能。だから僕は目を閉じる。すると音に色がつく。」と始まった。この物語の主題を象徴しているかのようだ。第一話の最後で彼は気づく。自分が「アスペルガー症候群」なのだと。 その特性ゆえに職場を追われ、「プロの父親」をすることになった彼が、子育ての
映画「うさぎドロップ」から。松山ケンイチの大吉(右)と、芦田愛菜のりん。東京・渋谷シネクイントなどで公開中 2011『うさぎドロップ』製作委員会アニメ「うさぎドロップ」から。大吉(右)とりん。フジテレビ木曜深夜などで放送中 2011『うさぎドロップ』製作委員会 30歳の独身男が突然、幼い女の子を引き取って「育児」をするマンガ「うさぎドロップ」。原作として、アニメに映画に引っ張りだこだ。人気の背景に、いまどきの育児や家庭をめぐる関心があるのか。自身が2児の母である、作者の宇仁田ゆみに聞いた。 ■「元仕事人間」共に成長 女性マンガ誌「フィール・ヤング」(祥伝社)で2005年から連載し、今年完結した。死んだ祖父に6歳の隠し子、りんがいることを知った大吉は、自分の家で2人で暮らすことになる。 りんと出会う前の大吉は恋人もなく、仕事に追われる日々。「女性と子どもが苦手」で、家庭を築くことと無縁
「荒川アンダー ザ ブリッジ」の他にも、この夏は漫画を原作にしたテレビドラマが幾つも始まっている。日本テレビで放送中の「ろくでなしBLUES」は、1990年代に大ヒットした森田まさのりの漫画が原作。フジテレビで放送中の「花ざかりの君たちへ ~イケメン☆パラダイス~ 2011」は、1996年から2004年まで、花とゆめに連載された中条比紗也(ひさや)の漫画が原作だ。 広く知られた漫画とは違う、社会性のある作品をドラマ化したのが、テレビ東京で放送が始まった「IS ~男でも女でもない性~」。六花(ろくはな)チヨの作品で、性染色体や性ホルモンの影響で、男性にも女性にも分けきれない性別を持って生まれた、IS(インターセクシャル)を描いて、第31回講談社漫画賞を受賞した。 ISは、偏見や好奇の視線にさらされ、男女をきっちりを分ける社会の制度もあって、生きづらさを味わうことが多い。 ドラマでは、ISとし
コラムニストの石原壮一郎氏は、震災直後、事務所で付けっぱなしにしていたラジオから『アンパンマンのマーチ』が流れてきたのを聞き、思わず落涙した。そして自分がレギュラーを務めているラジオ番組の企画で「被災者を元気づける曲」として、この曲を躊躇わずイチ押ししたという。なぜそれほどまでに心を揺さぶられたのか。 「震災で被災地の悲惨な状況を見て心を痛めたり、原発事故で不安を感じたり、モヤモヤとした複雑な感情が入り交じっていたと思うんです。その中でこの歌が、たとえいろいろなことがあっても人は生きて行かなくてはならないんだということを教えてくれました。漠然とした生きる事への不安に対して、それでも生きていけと励ましてくれたのです」 人々を勇気づけるこの歌はどのように誕生したのか、どのような想いが込められているのか。自ら作詞を手がけた「アンパンマン」作者で今年92歳、漫画界の大御所やなせたかし氏に、ノン
<解説> というわけで、非定型うつ病。いかがでしたでしょうか。 別名「新型うつ病」と言われることもあります。 ただこれ、診断は非常に難しく、もちろん性格的な問題の可能性もあります。 実際、精神科の中でも、これに関して意見は分かれています。 ですので、「仕事に行きたくないという人は全員このタイプのうつ病ですよ」と断言するつもりはありません。 ただ、心理療法や投薬、また生活リズムの改善によって、仕事に行けなかったのに、行くことができるようになる方がいるのも事実です。 重要なのは、変化です。 今まで何の問題がなかったものが、最近、どうしてもうまく行かなくなった…。 今までできていたことが、急に、できなくなってきた…。 こうなると、やはり性格ではなく、病気の可能性が高いと考えられます。 であれば、一度受診をしてみるのも、悪いことではないかと思います。 特にうつの方ほど、何かがあるたびに「自分のせい
※2010年8月24日補記:本記事は当ダイアリーのものとしては珍しく、大きな反響を呼びました。Webで公開して「これほど多くの人に見られるとは思わなかった」という言い訳をしても通用しないとはもちろん考えていますが、実際そう考えがちになってしまうのは事実です。そのあたりの脇の甘さはご勘弁いただくとして、以下のように反省しましたのでご覧ください。 「もふもふウサギ」エントリの落ち穂拾い(暫定版) 日を改めて、本記事の改題と改稿も行う予定です(なお記事の「削除」は行ないません)。 - 以下本文 - つい先日、動画投稿サイトYouTubeに以下のようなアニメ作品が投稿された。 戦争漫画家として有名な小林源文氏の作品を3DCGアニメ化した"Cat Shit One - THE ANIMATED SERIES"だ。 簡単にあらすじをいうと、「G.I.っぽい民間特殊部隊員のウサギ二匹が、アラブのテロリス
擬人化された動物が現実感ある描写で戦争を行うマンガ、小林源文『Cat Shit One』。それを3DCGアニメ化した短編映画が全編YOUTUBEで無料公開されている。映画館等では3Dで上映するという話だから、あくまで劇場で展開される映像をあらかじめ公開し、期待感を煽るCMとして見るべきだろう。上映時間の短さから見ても、あくまで技術的なトライアルと考えるべきなのかもしれない。 実際、映像の質こそ日本国内制作では最上に近いが、内容に特筆できるような独自性はなく、物語の先を知ったからといって感動が薄れることはないだろう。主人公達は圧倒的な物量差をものともせず、会話が通じない敵兵士を倒していき、危機におちいっても助けが入って切り抜ける*1。映画『ウインドトーカーズ』*2の拳銃無双すら凌駕しており、B級アクション映画ほどのサスペンス性すらなく、シューティングゲームのデモを見ているような気分だ。 Yo
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