「金くれ」という身も蓋もない名称のサービスがリリースされているのを発見した。 知らない人のためにサービスの説明を引用すると、「金が欲しい人が口座番号とメッセージを記載する、次世代ネット乞食プラットフォーム」なのだそうだ。一瞬ただのネタと断じて何も考えずに通り過ぎるところであったが、意外とこうしたサービスというのは需要と供給がマッチしたりするのかもしれないと思い至り、少し思ったことを書いておくことにした。 以前、米国のサブプライムローン関連商品の破綻が明るみに出た際に、まるでウォールストリートに巣食うバンカーどもの意地汚い守銭奴的強欲さと、特権階級的な優越意識に溺れた邪悪さなどが調和して凝縮したかのような見事な記事がブルームバーグに掲載され、注目を集めたことがあった。 記事は、人助けと思って貧乏人にカネを貸したことへの後悔と、カネを返さずにファンドに損失を被らしめた貧乏人に対する侮蔑で満ち溢