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ブックマーク / president.jp (22)

  • 最も人命を奪うのは、「感染症」ではなく「間違った経済政策」である 公衆衛生学者が出した最終結論

    リーマン・ショック後の不況で心と体に傷を負った少女 オリヴィアは黒煙に包まれた恐怖をいまだに忘れられない。 8歳のときのことだった。両親がいつものように口論を始め、台所で皿が割れる音がしたので怖くなって二階に上がった。そして枕の下に顔を突っ込み、泣きながら耳をふさいで騒ぎが収まるのを待っていたら、そのまま泣き疲れて眠ってしまった。 どれくらい眠っただろうか。ふいに右の頬に裂けるような痛みを感じて目を覚ました。すると部屋に黒い煙が充満し、シーツから炎が上がっていた。オリヴィアは悲鳴を上げ、部屋から飛び出した。そこへちょうど消防士が駆け上がってきて、オリヴィアを抱きとめ、毛布を巻きつけてくれた。 その火事は父親の放火によるものだった。酒をあおった挙句に腹を立て、家に火をつけたのだ。アメリカが大不況〔いわゆるリーマン・ショック後の不況のこと。以下同様〕のただなかにあった2009年春のことで、建設

    最も人命を奪うのは、「感染症」ではなく「間違った経済政策」である 公衆衛生学者が出した最終結論
  • リベラル社会が直面する「少子化」のジレンマ 西欧社会を揺るがす「多様性の罠」 (御田寺 圭)| PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

    フィンランドの国営放送によりますと、ことしは権力を持つ大人たちが、周りの人や動物、自然に優しく接していなかったのを、サンタを手伝っている小人やトナカイたちに目撃されていたようです。 そしてサンタクロースは、世界のいろいろな場所で差別や暴力が起きたことに心を痛め、プレゼントを届ける先が減ってしまったということです。 フィンランドの古い言い伝えでは、いじめっ子には平和や言論の自由、人権への尊敬の念を取り戻させるため、プレゼントの代わりにお仕置きをするためのかばの木の枝が送られるそうです。 (NHKニュース『サンタ 北欧の故郷の村を出発 ことしのプレゼントは少なめ?』(2019年12月24日)より引用) 「メリー・クリスマス」ではなくて「ハッピー・ホリデー」と言いそうなほど「政治的にただしい」サンタクロース。多様性・寛容性をモットーにしてきた2010年代の西欧世界の「リベラリズム」のひとつの終着

    リベラル社会が直面する「少子化」のジレンマ 西欧社会を揺るがす「多様性の罠」 (御田寺 圭)| PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
  • 欧米で老後2000万不足が起こらない理由  橘玲| プレジデントオンライン

    老後世帯の平均値=平均像ではない 「老後資金に2000万円必要」とした金融庁の報告書。なぜ炎上したかは、正しく伝わってない面がある。 多くの人が怒りを覚えたのは、金融庁が示した老後世帯の「平均」像だろう。報告書では総務省「家計調査」(2017年)のデータを基に、「夫65歳、60歳以上の夫婦のみの無職世帯」の収支を示している。 毎月の実収入が約21万円、実支出が約26万円で、5万円の赤字を埋め合わせるには「20年で約1300万円、30年で約2000万円」が必要になる。65歳時点で保有する平均的な金融資産は2252万円で、多くの年金生活者は「これを取り崩して不足分を賄っている」。ここまではたんなる事実なので、どこにも批判される点はない。 問題なのは、「平均値=平均像」ではないことだ。米国ほどではないが、日にも2兆円を超える資産を保有する富裕層が存在する。彼らの資産が平均を引き上げるため、単

    欧米で老後2000万不足が起こらない理由  橘玲| プレジデントオンライン
    deadwoodman
    deadwoodman 2019/09/17
    “「ゼネラリストを養成する」との建前の下で、社内でさまざまな部署を異動させ、転勤も当たり前…こんな働き方をしていれば、なにひとつ「スペシャル」な知識や技術が身に付かないまま年をとっていくしかない。”
  • 凶悪犯の目に映る、異常に歪んだ世界の姿 | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン)

    理解に苦しむような凶悪な犯罪が後を絶ちません。医療少年院での勤務経験がある立命館大学教授の宮口幸治さんは、凶悪犯罪を行った少年たちに理由を尋ねても難しすぎて答えられないというケースが多いと指摘します。そしてある検査をきっかけに、彼らが犯行の理由を説明することも反省することもできない理由が明らかになっていきます――。 「凶暴で手に負えない少年」の真実 私は2009年から法務省矯正局の職員となり、医療少年院に6年間、その後、女子少年院に1年余り、法務技官として勤務してきました。医療少年院には現在も非常勤で勤めていますのでもう10年以上になります。医療少年院は、特に手がかかると言われている発達障害・知的障害をもった非行少年が収容される、いわば少年院版特別支援学校といった位置づけです。全国にこのような少年院は3ヶ所あります。非行のタイプは窃盗・恐喝、暴行・傷害、強制猥褻、放火、殺人まで、ほぼ全ての

    凶悪犯の目に映る、異常に歪んだ世界の姿 | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン)
    deadwoodman
    deadwoodman 2019/08/12
    “見る力がこれだけ弱いとおそらく聞く力もかなり弱くて、我々大人の言うことが殆ど聞き取れないか、聞き取れても歪んで聞こえている可能性…“ひょっとしたら、これが彼の非行の原因になっているのではないか””
  • なぜ日本はブッダとイエスをイジれるのか 「信じないが知っている」から成立

    NHKでドラマ「聖☆おにいさん」の放送が始まった。原作マンガはブッダとイエス・キリストの同居生活を描くというユニークな人気作だ。なぜ日で宗教を「ネタ」にした作品が共感を呼んだのか。宗教社会学者の岡亮輔氏は「仏教とキリスト教は、日では『信じないが知っている』という独特の存在になっているため、ネタ化することができた」と分析する――。 タブー視しがちな宗教ネタをゆるく扱う ドラマ「聖☆おにいさん」(NHK総合)の放送が始まった。原作マンガは、立川の安アパートで暮らすイエス(キリスト)とブッダのゆるい日常を10年以上にわたって描き続けている。この作品の魅力は、なんとなくタブー視しがちな宗教ネタを正面から扱ったことだろう。 ブッダが横になってうたた寝すれば動物が集まってくるし、イエスがろくろ回し中に笑えば原材料が石の粘土はパンに変わってしまう。聖霊はハトで表現するといったキリスト教画の文法もし

    なぜ日本はブッダとイエスをイジれるのか 「信じないが知っている」から成立
  • "巨大企業は悪、零細中小は善"なんて嘘だ 現実を無視した"紋切り型"の大罪

    のメディアはワンパターンな記事が好きだ。「有機農業は善、農薬は悪」「巨大多国籍企業は悪、零細中小は善」「経済成長よりは環境保護」「モノよりは心」……。だがそれは現実を無視している。「生活ジャーナリストの会」代表の小島正美氏は「このままでは日は世界から取り残される」と説く――。 民間企業が種子を提供して何が悪いのか 記者はどちらかといえば、ものごとを単純にとらえる傾向がある。最初から「善」と「悪」が決まっていて、「品添加物は悪、無添加は善」「有機農業は善、農薬を使う農業は悪」「原子力発電は悪、太陽光や風力など再生可能エネルギーは善」「巨大多国籍企業は悪、零細な農家は善」といった具合である。 その結果、記者の書く記事はワンパターンになりやすい。「主要農作物種子法の廃止」に関する記事も、そのよい例である。 主要農作物種子法(いわゆる種子法)は1952年、戦後の糧増産という国家的な要請

    "巨大企業は悪、零細中小は善"なんて嘘だ 現実を無視した"紋切り型"の大罪
  • "メンタルが強めな人"にある3つの超感覚 | プレジデントオンライン

    困難な状況にもめげずに結果を出す人は、いったいどういうメンタルの持ち主なのか。ストレス・マネジメント研究者の舟木彩乃氏は、メンタルが強い人たちには共通する「3つの感覚」があると指摘する。そして、その特徴は時代劇『水戸黄門』にもあらわれているという。どういうことなのか――。 強制収容所サバイバーの研究 ほとんどの人は、学校や職場、あるいはサークルなど、なんらかの組織に所属していると思います。その仲間の中に、「人生、何もかもうまくいっているみたいだな」と思う人や、困難な状況にもめげずに「メンタルが強そうだ」と感じる人はいませんか? もしそうだとしたら、今あなたが思い浮かべた人たちは、「首尾一貫感覚」が高い人たちである可能性が高いと思われます。 首尾一貫感覚は、ユダヤ系アメリカ人の医療社会学者であるアーロン・アントノフスキー博士によって1970年代に提唱された考え方です。アントノフスキー博士が首

    "メンタルが強めな人"にある3つの超感覚 | プレジデントオンライン
  • 新卒1年目で解雇された地方公務員の主張 | プレジデントオンライン

    四国の山間部の町で何があったのか。山町に就職した理由について、男性はこう振り返る。 「山町は高知県の中でも移住者支援やまちおこしイベントを積極的に行っており、リベラルなイメージがありました。自分も地元である高知に戻り、この町に貢献しようと思ったんです」 山町は四国山脈の中央部に位置し、人口は3500人ほど(2015年時)。自然豊かな土地だ。またネットでは、人気ブロガーのイケダハヤト氏が2015年に移住した自治体としても知られている。 同期5人は正採用されたが、彼だけが「試用延長」 昨年、男性も含めて同町に新卒で採用された同期は6人。半年の試用期間を経て、正採用される契約だった。 就職後、この男性は全体の研修を経て総務課に配属。主な業務は、補助金や各種申請の受付、郵便局に郵送物を届けるといったものだ。 「毎日仕事を覚えようと必死でした。直属の上司である課長からは厳しく叱責されることもあ

    新卒1年目で解雇された地方公務員の主張 | プレジデントオンライン
  • アキバを"退屈な街"に変えた犯人はだれか (山野 祐介) | プレジデントオンライン

    なぜ秋葉原から「当のオタク」がいなくなったのか 世界有数の電気街として知られる東京・秋葉原は、テレビPCなどの家電からコンデンサや抵抗器といった電子部品まで、機械なら何でも手に入るだけでなく、アニメグッズやゲームセンター、メイドカフェなどサブカルチャーの街としての側面も持つオタクの街。それが一般的なイメージだろう。 しかし、今の秋葉原の実態は観光客向けの形骸化した萌えとインバウンドの街であり、オタクの街ではない。それが秋葉原に10年以上通う私の意見だ。 現在ではPCパーツや電化製品はECサイトの価格競争により、秋葉原で買ったほうが安いという状況はほぼなくなり、すぐに欲しいという状況以外では秋葉原で買う理由を見出せない。もちろんセールで最安値になることもあるが、かつてのように、フラッと訪れても得な買い物はできない。 全盛期の秋葉原は、店員もオタクだった。商品のことを尋ねると、自らの経験や

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  • 経済絶好調なドイツの"報道されない貧困" 格差と難民の"ダブルパンチ"が直撃 (4ページ目)

    大学芸術学部音楽学科卒業。1985年、ドイツのシュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。ライプツィヒ在住。1990年、『フセイン独裁下のイラクで暮らして』(草思社)を上梓、その鋭い批判精神が高く評価される。2013年『住んでみたドイツ 8勝2敗で日の勝ち』、2014年『住んでみたヨーロッパ9勝1敗で日の勝ち』(ともに講談社+α新書)がベストセラーに。『ドイツの脱原発がよくわかる』(草思社)が、2016年、第36回エネルギーフォーラム賞の普及啓発賞、2018年、『復興の日人論』(グッドブックス)が同賞特別賞を受賞。その他、『そして、ドイツは理想を見失った』(角川新書)、『移民・難民』(グッドブックス)、『世界「新」経済戦争 なぜ自動車の覇権争いを知れば未来がわかるのか』(KADOKAWA)、『メルケル 仮面の裏側』(PHP新書)など著書多数。新著に『無邪気な日人よ、白昼

    経済絶好調なドイツの"報道されない貧困" 格差と難民の"ダブルパンチ"が直撃 (4ページ目)
    deadwoodman
    deadwoodman 2018/04/09
    “難民の増加で一番打撃を受けているのは、ドイツの低所得者層である。低価格の住居は極端に不足し、難民が賃金水準を下に引っ張るので、労働条件闘争もやりにくい。”
  • 経済絶好調なドイツの"報道されない貧困" 格差と難民の"ダブルパンチ"が直撃 (3ページ目)

    早寝早起きは大間違い…布団の中で「あと5分だけ」と言う人が知らない9割が成功する"目覚め"のコツ【2023編集部セレクション】

    経済絶好調なドイツの"報道されない貧困" 格差と難民の"ダブルパンチ"が直撃 (3ページ目)
    deadwoodman
    deadwoodman 2018/04/09
    “難民について何か発言すれば、たちまち「ナチ」の烙印(らくいん)を押されてしまうので、建設的な議論はなされず、効果的な政策が生まれない。”
  • 経済絶好調なドイツの"報道されない貧困" 格差と難民の"ダブルパンチ"が直撃 (2ページ目)

    そうこうするうちに、ボランティアで働いていた人が押し寄せる若い難民たちを怖がりはじめ、それまで料をもらいに来ていた人たちもターフェルを離れていった。ここに至って、分け隔てなく助け合うというのがモットーで、皆が決まりを守って運営されていたターフェルが、機能しなくなってしまったのだ。 善意の活動が「ナチ」という中傷の標的に これはもう限界ということで、2018年1月、エッセン市のターフェルの代表がついに、「混乱が収まるまで、新規加入者はドイツ国籍の所有者に限る」と発表した。「私たちは、ターフェルに皆が再び来られるように努力します。いま、ドイツのおばあちゃんたちや、小さな子供を抱えたシングルマザーたちが、来られなくなっています。新規加入者の制限は一時的なもので、夏休みのあとまで続くことはないしょう」。 ところがその途端、人種差別であるとして大非難が巻き起こったのだ! 間もなく夜中に、この配給所

    経済絶好調なドイツの"報道されない貧困" 格差と難民の"ダブルパンチ"が直撃 (2ページ目)
    deadwoodman
    deadwoodman 2018/04/09
    “ターフェルは、政治家たちの非難のターゲットとなってしまった”
  • 経済絶好調なドイツの"報道されない貧困" | プレジデントオンライン

    ドイツ経済は絶好調だ。経常収支では中国を凌ぐ世界一の黒字。国家予算のプライマリーバランスも2014年から連続黒字。だがそんなドイツで、貧困問題が深刻化しつつある。助け合いの精神で運営されてきた草の根の貧困層支援活動が大混乱しているという。なにが起きているのか――。 ドイツの社会は、政治家やマスコミ、大手企業の経営者が見ようとしない「不都合な真実」に囚われている――トラックや入り口に「ナチ」と落書きされたエッセンの「ターフェル」の前で、料の配給開始を待つ人々(写真=AFP/時事通信フォト) ドイツ経済は強い。経常収支では中国を抜いて世界一の黒字国で、EU(欧州連合)の稼ぎ出した黒字のうちの8割を、ドイツ1国が担っている。国の歳入と歳出の収支であるプライマリーバランスも、2014年から連続黒字。新しい借金をしなくても過去の借金を返せるという、多くの国から見ればうらやましいかぎりの状況だ。 2

    経済絶好調なドイツの"報道されない貧困" | プレジデントオンライン
  • 大前研一「今は持ち家よりも賃貸が賢明」 (3/3) | プレジデントオンライン

    1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号取得、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号取得。日立製作所へ入社(原子力開発部技師)後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し日支社長などを経て、現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長を務める。近著に『世界の潮流2023~24』(プレジデント社)など著書多数。

    大前研一「今は持ち家よりも賃貸が賢明」 (3/3) | プレジデントオンライン
  • 大前研一「今は持ち家よりも賃貸が賢明」 空き家激増、住宅相場上がり目なし (2ページ目)

    「借金したくない」から持ち家願望がない40歳代以下 ここにきて90年代前半に組まれた住宅ローンのサイクルが一巡して、ゆとりローンを払い終わった引退世代が出てきた。今の50代後半から60代はしんどい思いをして返済してきたトラウマがあって、それが消費不足の一因でもある。 その下の世代、40~50代になると昇給がないことにも20年来の大デフレにも慣れた一方、少子化の一番先頭を走っている世代で子供1人という人が多い。夫婦に子供1人なら極端なことを言えば2LDKで十分なわけで、戸建て住宅へのこだわりもない。 さらに40歳前後から下の若い世代ともなると、「家を持ちたい」という欲望のほうが少ない。「金利が低い今が買い時」と言われても、「もっと下がるんじゃないか」と何となく感じているし、そもそも家を買って借金を抱えることは大きなリスクだと思っている。我々世代にはまったくなかった発想で、「負けから入りたくな

    大前研一「今は持ち家よりも賃貸が賢明」 空き家激増、住宅相場上がり目なし (2ページ目)
  • 大前研一「今は持ち家よりも賃貸が賢明」 空き家激増、住宅相場上がり目なし

    不動産の買い時・売り時、いつがいいのか? 2019年10月に消費税が10%にアップする前の駆け込み需要がどうとか、東京オリンピック・パラリンピックが開催される20年に不動産価格が暴落するとか、目先の住宅問題はいつの時代もかまびすしい。 家を買いたい人、家を売りたい人にとって住宅の買い時や売り時は最大の関心事だろうが、日人の住宅観自体が変容して住宅問題に大きな影響を与えていることを大局的に理解しておくべきだと思う。 住宅着工件数が経済指標になっているように、戦後、日政府は一貫して住宅を景気刺激策として利用してきた。「夢のマイホーム」などと不動産デベロッパーがふり撒く持ち家信仰を、住宅金融や優遇税制その他の住宅政策で後押ししてきたのだ。バブル崩壊前までは、住宅ローンを組んで家を買うことにそれなりのメリットがあった。買った土地の値段が上がる可能性があったし、家主の昇進昇給を前提にローンの返済

    大前研一「今は持ち家よりも賃貸が賢明」 空き家激増、住宅相場上がり目なし
  • バカほど「それ、意味ありますか」と問う | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online

    私は「1986年分水嶺説」を唱えている。今年31歳になる「86年生まれ」と、それ以下の「86年以降生まれ」には、実は大きな違いがある。 「86年以前世代」は、阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件、援助交際ブームなどを経験しており、「社会は5〜7年ごとにガラリと変わる」という感覚を持つ。 他方「86年以降世代」は「社会はこのままずっと続く」という感覚を持つ。彼らが思春期を迎える97年頃から、日社会は「平成不況」が深刻化、以降の変化が乏しくなった。だから「どうせ何も変わらないのであれば、周りに合わせるしかない」という構えになりやすい。 世代はクリアカットに区切れないので、同じ傾向が30代前半から見られる。いずれにせよ先行世代は、若者の「劣化」を認識したほうがいい。具体的に説明しよう。 なぜ性体験のない若者が増えたか 「86年以降世代」は、物心がついたときからネットのコミュニケーションに依存する

    バカほど「それ、意味ありますか」と問う | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online
  • バカほど「それ、意味ありますか」と問う 若者の思考レベルが"劣化"している (3ページ目)

    この種の逸話には事欠かない。私は30年近く、講義の試験を「自分で問題を作って自分で答える」という形式で一貫してきた。答案は原稿用紙4枚分。その答案のレベルが年を追うごとに下がってきた。80年代に「詰め込み教育」が批判され、90年代以降は「自分で考える力」の養成が目指された。だが皮肉にも以前のほうが「自分で考える力」があった。 学問の基は武道や演奏と同じ なぜか。かつての教育は暗記全盛だった。追いつき追い越せの後発近代化国だったからだ。帝国大学出身の父も論語やルター訳聖書を諳んじていた。私もそうした教育を受けた。麻布中学に入るや「数学は暗記物、お前らが考えるなんて10年早い」と教員に怒鳴られた。暗記で引き出しを増やさなければ思考しても意味がないという考え方を叩き込まれた。 学問の基は武道や演奏と同じだ。基動作を反復訓練して「自動機械」のように動けるようにする。そこに意識を使わなくなる分

    バカほど「それ、意味ありますか」と問う 若者の思考レベルが"劣化"している (3ページ目)
  • 森永卓郎推薦 "正しく"経済を知る10冊 | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン)

    森永さんおすすめの10冊 <初級編> 『入社1年目から差がついていた! お金が貯まる人は何が違うのか?』工藤将太郎(すばる舎リンケージ) この一冊でお金が貯まる仕組みづくりを習得できます。わかりやすい、まさに“経済の入門書”。 『経済学の95%はただの常識にすぎない』ハジュン・チャン(東洋経済新報社) マクロ経済学から経済学史まで、大学の経済学部で学ぶことをすべて網羅。 『108年の幸せな孤独』中野健太(角川書店) 移民として90年近くキューバで暮らしてきた日人男性の人生から、資主義経済の外側にある“当の幸せ”の意味を学ぶことができます。 <中級編> 『機会不平等』斎藤貴男(岩波現代文庫) 小泉政権による構造改革以降、エリート層と、機会すら平等に与えられぬ層の差はさらに拡大。書は小泉改革以前に新たな階級社会の出現を予言し、警鐘を強く鳴らしたルポ。 『新自由主義の自滅』菊池英博(文

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  • 許せない相手を許す「仏教3.0」の智慧 新しい仏教が授ける想定外の解決法 (2ページ目)

    「赤ちゃん」のようなナチュラルな坐り方を 実は、こうした仏教のとらえ方は、まだ一般的ではありません。私は死者の供養が主流の仏教を「仏教1.0」、自分の問題解決のためのテクニック的仏教を「仏教2.0」と呼び、この2つを乗り越えようとする仏教として「仏教3.0」という概念を提唱しています。仏教にもアップデートが必要なのです。私は曹洞宗の僧侶ですから、伝統的仏教を否定するわけではありません。しかし、そこには現代のわれわれにとって不十分な点があると感じています。 坐禅のためには、リラックスできる安全で静かなスペースが必要です。曹洞宗の開祖道元も夏は涼しく、冬は暖かくして、べ過ぎたり、お腹がすき過ぎたり、寝不足でないように環境と自分をちゃんと準備してから坐りなさいと言っています。 理想の鋳型に自分をはめ込んで坐禅をしようとすると、必然的に緊張や力みが生じて、強制や拘束による他律的な坐禅になってしま

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