2月22日は「猫の日」。一関市花泉町油島字柿ノ木の羽養権現社跡には、巨大な石造りの猫神様が祭られている。台座を含めた高さ約90センチ、横約1メートル、幅約60センチ。猫碑などを調査している村田町歴史みらい館(宮城県)の石黒伸一朗専門員は「ネコの石像のほとんどは小さく、ここまで大きいのはとても珍しい。東日本最大級だろう」と語る。 羽養権現社は、地元では蚕養(さんよう)神社とも呼ばれ、ネズミから蚕を守るネコを神として祭っていた。社殿は大正、昭和時代の養蚕家たちが奉納したネコをかたどった絵馬、木像、版画、歌が書かれた額などで埋められており、石黒専門員は同神社を調査していた。 最盛期には県外からも参拝に来たが、養蚕業の衰退とともに減少。東日本大震災などの影響もあり、2012年に社殿は取り壊された。現在の羽養権現社跡は隣接する宝祥寺が管理しており、社殿にあった奉納品の多くは石黒専門員が調査していた縁