昨日、バルコニーへクリスマスライトを付けた。9月に入居したこの部屋にはまだカーペットもカーテンもないのに、日がどんどん短くなっている中、このクリスマスライトはどうしても必要な気がした。 私は今年の8月、1年間程住んでいたアルゼンチンからフィンランドへ帰ってきた。アルゼンチンはインフレが酷く、そもそも低かった給料で生活するのは難しくなっていたし、当時の彼氏との同居もお互いに息苦しくなっていたので、帰りの飛行機に乗った時は肩の荷が下りた気分だった。フィンランドへ着いたらまだ暖かい夏の日々が続き、ヘルシンキの公園はサイダーやビールを飲みながら友達と喋る人で溢れていた。私は仕事も何もなかったが、楽になったと感じた。 どこかを去ると、だいたいそうだ。慣れた町と人々と別れるのは悲しいものだが、同時にその日常、そのルーチンから自由になるのだ。そういう意味で引っ越しはいわば人生をリセットする方法だ。私は今