宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、持続的な宇宙活動の実現のためにスペースデブリ(宇宙ゴミ)除去を新規宇宙事業として拓くことを目的として「商業デブリ除去実証(CRD2)(※1)フェーズI」を進めております。このたびのCRD2フェーズIの実証衛星ADRAS-J(※2)が、非協力的ターゲット(※3)であるスペースデブリへの接近中に撮影した画像を、株式会社アストロスケールが公開しました。 図:ADRAS-J可視光カメラによるCRD2のターゲットスペースデブリの画像 (2009年に温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)を打上げたH-IIAロケット上段, H-2A R/B, International designator: 2009-002J, Catalog Number: 33500)) この画像はデブリの後方約数百mの距離まで近接し撮影されたものです。CRD2フェーズIは、「
日本初の月面着陸に成功した探査機「SLIM」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、23日夜に探査機が再び起動し、通信を確立することに成功したと発表しました。マイナス170度の低温となる“月の夜”を越えたのは3月に続いて、これで3度目となり、月面の画像の送信にも成功しています。 JAXAなどが開発した、無人探査機「SLIM」は、ことし1月、日本初となる月面着陸に成功しました。 「SLIM」は、およそマイナス170度に下がる“月の夜”の低温に耐える設計にはなっていませんでしたが、これまでに“月の夜”を2度越えて通信を確立させ、3月30日からは、再び「休眠状態」に入っていました。 JAXAによりますと、「SLIM」に搭載された機器の一部には不具合が出ているものもあり、再び起動するか注目が集まっていましたが、23日夜、再び通信を確立できたということです。 探査機に搭載されている主要な機能は維
およそ47年前に打ち上げられ、木星や土星に接近して画像を地球に送ってきたことで知られるアメリカの惑星探査機「ボイジャー1号」。正常な通信ができなくなっていましたが、NASA=アメリカ航空宇宙局は、およそ5か月ぶりにデータの一部を正常に送信できるようになったと発表しました。 1977年に打ち上げられたボイジャー1号は、木星の表面の模様や土星の輪の鮮明な画像を地球に送り、多くの天文ファンを沸かせました。 その後、太陽系を出て地球から最も遠い宇宙空間を飛行している人工物体です。 現在、地球からおよそ240億キロ離れた場所にあり、貴重な観測データを送り続けていました。 しかし、去年11月から、コンピューターの一部に不具合が生じてデータを正しく送れなくなっていました。 研究チームで対応を進めた結果、NASAは、4月20日にボイジャー1号がデータの一部を正常に送信できることを確認したということです。お
NASA’s Voyager 1 Resumes Sending Engineering Updates to Earth NASA’s Voyager 1 spacecraft is depicted in this artist’s concept traveling through interstellar space, or the space between stars, which it entered in 2012. After some inventive sleuthing, the mission team can — for the first time in five months — check the health and status of the most distant human-made object in existence. For the fi
2020年3月頭、「3人の民間宇宙飛行士を2021年後半にISS(国際宇宙ステーション)に送る『世界初の完全な民間有人宇宙飛行ミッション』をAxiom Space社が計画!」というニュースが世界をかけめぐった。 往復に使う「足」はスペースX社が開発中の有人宇宙船クルードラゴン。訓練されたコマンダー(船長)が乗客3人と8日間ISSに滞在する約10日間の「宇宙の旅」。旅行代金は公開されていないが「3人で5500万ドル(1ドル104円として約57憶円)」とか2019年にNASAが発表した価格表から「(一人当たり)往復運賃5500~5800万ドル+1泊3万5000ドル」など様々な報道が飛び交う。 宇宙旅行の話はたびたび話題にのぼるものの、なかなか実現しないことから「今回もどこまでリアリティがあるの?」と話し半分に聞く人が多いかもしれない。 しかし、今までとちょっと違うと思うのは、宇宙旅行を発表した
日本初の月面着陸に成功した探査機「SLIM」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は27日夜、探査機からの応答を確認したと発表しました。マイナス170度の低温となる“月の夜”を越えたのは2月に続き2度目で、搭載しているカメラで月面の撮影などを行ったということです。 JAXAなどが開発し、ことし1月、日本初となる月面着陸に成功した無人探査機「SLIM」は、およそマイナス170度に下がる“月の夜”を越えて搭載している太陽電池の向きに太陽が当たったことから、2月、通信を再び確立しました。 その後、着陸地点はまた夜に入っていましたが、JAXAは、着陸地点に光が当たってきた27日夜、探査機からの応答を確認し、通信が確立できたとして、2月に続き「再び越夜に成功した」と発表しました。 JAXAによりますと、「SLIM」は月の夜の低温に耐える設計になっていないということですが、2度にわたって厳しい月の夜
文部科学省は25日、国の地球観測衛星の役割を民間主体の小型衛星網に担わせる方針を明らかにした。開発費約280億円の大型衛星「だいち3号」は2023年、基幹ロケット「H3」初号機に搭載されたが打ち上げ失敗で失い、今後の開発が注目されていた。専門家会議の「宇宙開発利用部会」で方針を示した。20年代後半までに、複数の小型衛星を一体で運用するシステムを宇宙空間の軌道上で実証する。太陽光の反射で地上を観
大手の精密機器メーカーや建設会社などが出資する東京のベンチャー企業「スペースワン」が和歌山県串本町に整備したロケット発射場で、13日午前11時すぎ独自開発した固体燃料式の小型ロケット「カイロス」の初号機が打ち上げられました。 情報収集の実証研究を行う政府の小型衛星を搭載していて、軌道への投入が成功すれば民間単独としては国内で初めてとなると注目されていました。 計画ではおよそ50分後に高度500キロで地球を回る軌道に衛星を投入する予定でしたが、ロケットはおよそ5秒間上昇した後に爆発し打ち上げは失敗しました。 「カイロス」には飛行の経路や内部の機器などの異常を検知して機体をみずから破壊する機能が備わっていて、今回、この装置が作動して飛行を中断する措置がとられたということです。 企業は対策本部を設置し、ロケットから送られたデータを分析するなどして詳しい原因を調べています。 発射場では爆発した機体
和歌山県串本町にあるロケットの発射場で打ち上げが延期されていた、東京のベンチャー企業が開発した小型ロケットは13日、打ち上げられる予定です。 搭載した人工衛星の軌道への投入に成功すれば、民間企業単独の打ち上げとしては国内で初めてで、これまで国主導で進められてきた日本の宇宙開発に民間も加わり、国際競争力を高められるか注目されます。 東京のベンチャー企業「スペースワン」が開発した固体燃料式の小型ロケット「カイロス」の初号機は、今月9日、この企業が和歌山県串本町に整備したロケット発射場から打ち上げられる予定でしたが直前に延期となり、13日の午前11時すぎに改めて打ち上げが行われます。 延期の理由は安全対策のために設けた警戒区域内の海に船がいたためで企業側は海上で警戒を呼びかける時間を早めたり警戒にあたる船を増やしたりして対策をとるとしています。 ロケットには政府の小型衛星が搭載され、計画では段階
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線分光撮像衛星(XRISM)について衛星全体および搭載されているミッション機器等の機能確認を実施し、初期機能確認運用から定常運用に移行しました。 今後の定常運用段階では、まず初めに衛星に搭載された観測機器の特長を活かす天体観測や、観測精度を高めるための較正・初期性能検証を実施します。その後、世界中の研究者からの観測提案に基づいた天体観測を開始します。 初期機能確認運用にご協力、ご支援頂きました関係各方面に、改めまして深甚の謝意を表します。 XRISMは、当初の目標を上回る分光性能など、優れた機器性能を軌道上で達成しており、今後、様々な新発見がもたらされると期待されます。以下では、初期科学観測データの一部をご紹介します。 図1: XRISMが搭載する軟X線分光装置(Resolve)で取得されたペルセウス座銀河団のX線スペクトル。背景の画像
第6報(2024年2月15日(ハワイ現地時間))以後の状況として、既報の通り、①「主鏡支持機構(固定点)の異常値」が固定点の力センサーの交換により解消したこと、②「主鏡の傷」の補修作業が完了したことを受けて、望遠鏡の指向方向精度分析及び主鏡形状分析を実施し、問題が無いことが確認できましたので、3月3日(ハワイ現地時間)より望遠鏡を復旧させ、夜間観測を再開しました。 観測予定の皆様には長期間にわたりご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。今後も、共同利用により様々な夜間観測を通じて科学成果の創出に努めてまいります。 発表資料 夜間観測の中止について 第6報(2024年2月15日) 夜間観測の中止について 第5報(2023年12月25日) 夜間観測の中止について 第4報(2023年11月23日) 夜間観測の中止について 第3報(2023年10月16日) 夜間観測の中止について 第2報(
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年2月26日、月面に着陸した探査機「小型月着陸実証機(SLIM)」について、月の夜を越える「越夜」に成功したと発表した。 SLIMは、着陸地点が日没を迎え、太陽電池に太陽光が当たらなくなったため、1月31日から冬眠状態にあった。越夜を想定した設計にはなっていないものの、無事に眠りから覚め、運用再開を果たした。 運用チームは「さらなる観測の可能性にワクワクしています」と期待を語っている。 越夜後にSLIMの航法カメラが撮影した月の画像 (C) JAXA SLIMの越夜成功 小型月着陸実証機(SLIM)はJAXAが開発した月探査機で、誤差100mの高精度着陸技術と、軽量な月・惑星探査機システムの技術の実証を目的としている。 昨年9月に打ち上げられ、今年1月20日に月面着陸に挑んだ。SLIMは航法カメラによる画像航法を行って、高精度に自身の位置を推定しな
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年2月26日13時半頃、X(旧Twitter)の小型月着陸実証機「SLIM」プロジェクト公式アカウントにて、着陸地点が夜を迎えるため休眠状態に入っていたSLIMが夜を越してコマンド送信に応答したと発表しました。SLIMの運用は通信機器の温度が下がってから再開できるように準備が進められる予定です。【最終更新:2024年2月27日10時台】 【▲ 参考画像:小型月着陸実証機「SLIM」から放出された探査ロボット「LEV-2(SORA-Q)」のカメラで撮影された画像。大きく傾きつつ接地した状態のSLIMが右奥に写っている。画像は試験画像で、もう1機の探査ロボット「LEV-1」経由の試験電波データ転送により取得されたもの(Credit: JAXA/タカラトミー/ソニーグループ(株)/同志社大学)】SLIMは日本時間2024年1月20日0時20分頃に日本の探
先月、日本初の月面着陸に成功し、調査を行ったあとに「休眠状態」に入っていた無人探査機「SLIM」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は月の夜の低温を乗り越えて通信を再び確立したと明らかにしました。今後、搭載した特殊なカメラなどの運用が可能と判断できれば新たなデータを取得したいとしています。 JAXAなどが開発した無人探査機「SLIM」は先月、日本初となる月面着陸に成功しましたが、想定とは異なる姿勢で着陸したため、太陽電池の向きに太陽が当たるのを待って着陸からおよそ8日後までに地上との通信を再び確立し、搭載されている特殊なカメラを使って月面の岩石から月の起源を探る調査を行いました。 その後、着陸地点が夜に入ったため、先月31日の通信を最後に「SLIM」は「休眠状態」に入っていました。 JAXAによりますと、「SLIM」はおよそマイナス170度まで下がる月の夜に耐える設計になっていませんで
2024年2月17日9時22分、H3ロケット試験機2号機は閃光を放ち、飛び立った。種子島に広がる青空の中、宇宙を目指しまっすぐ上昇していく。ものすごい振動がおなかに伝わる。しばらくしてバリバリバリと空気を引き裂く轟音が届くが、自分の胸の鼓動の方が大きいかもしれない。約1年前の記憶がよぎり、「まだ安心できない」とそのドキドキは大きくなる。 約1年前、2023年3月7日のH3ロケット試験機1号機の打ち上げも、同じ場所でファインダーを覗いていた。リフトオフ後、新規開発した第1段LE-9エンジンの燃焼を見届け、成功を確信した直後に訪れた、まさかのトラブル。従来のロケットで使われ信頼があったはずの第2段エンジンが着火せず、H3ロケットは指令破壊された。その「魔の時間」を乗り越えて、搭載した衛星を軌道投入させるまで油断できない。そんな緊張したムードが、種子島宇宙センター竹崎展望台に集まったプレスの間に
人類を再び月に送る「アルテミス計画」の一環として来年末にも打ち上げが予定されている宇宙飛行士のための居住施設が、報道陣に公開されました。 「アルテミス計画」は、アメリカが中心となって進め、日本も参加している国際的な月探査計画で、この一環として、宇宙飛行士が月を周回しながら滞在する新たな宇宙ステーション「ゲートウェイ」が建設される予定です。 この宇宙ステーションの一部で、来年末にも打ち上げが予定されている「HALO(はろ)」と名付けられた施設が、イタリア北部の開発現場で、報道陣に公開されました。 直径およそ3メートルのこの施設は、通信システムや生命維持装置などを載せて打ち上げられ、新たな宇宙ステーションの建設を行う宇宙飛行士が、最初に滞在する施設となる予定です。 公開された施設は、アルミ製の外壁の組み立てがほぼ終わったところだということで、年内には、内部の組み立てやテストを終えて打ち上げ場所
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く