ことし2月、国産の大型ロケットとして30年ぶりに開発された新型ロケット「H3」が打ち上げに成功。日本の宇宙開発の新時代に向けて大きな一歩となった。 これまで2000億円以上の国費を投じた巨大プロジェクト。しかし、その道のりは長く厳しいものだった。 打ち上げは延期に次ぐ延期。当初の予定から2年遅れてようやくたどりついた去年3月の初号機打ち上げは、2段エンジンに着火せずに指令破壊。 痛恨の初号機打ち上げ失敗から、2号機の打ち上げ成功までの348日に密着した。 (科学文化部記者 平田瑞季)
ことし3月7日、 日本の新たな主力ロケット「H3」が打ち上げに失敗した。 2年の計画延長の末に臨んだ待望の打ち上げ。 (参考記事新型国産ロケット「H3」打ち上げへ) ところが、“初の打ち上げ”は、発射0.4秒前に中止。 (参考記事新型ロケット「H3」打ち上げは仕切り直し) そして、総力を挙げた原因究明を経て挑んだ“再打ち上げ”は「指令破壊」。 改めて突きつけられたのは、新しいロケットを打ち上げることの難しさだった。 私たちは3年近く、鹿児島県の種子島宇宙センターなどで開発現場を取材してきた。 打ち上げ中止と打ち上げ失敗。 その前後、現場では何が起きていたのか、全容を報告する。 (この内容の一部は6月29日放送の「コズミックフロント」でもお伝えする予定です) 「H3」は、現在の主力ロケット「H2A」の後継機としてJAXAと三菱重工業が開発を進めている。 全長は国内最大の63メートルで、宇宙に
火星に到着したMMX探査機の想像図(Credit: JAXA)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と日本放送協会(NHK)は、宇宙空間で撮影可能な4K・8Kのスーパーハイビジョンカメラを共同開発し、現在進められている「火星衛星探査計画(MMX:Mars Moons eXploration)」の探査機に搭載することを発表しました。 この試みは、史上初の火星および火星の衛星を間近から8K撮影に挑み、探査機の飛行データと映像を組み合わせることで火星圏探査の様子を超高精細映像で再現するというものです。 JAXAはMMXの探査機を2024年9月に打ち上げ、2025年8月に火星圏(火星とその周辺)へ到着させることを予定しています。MMXでは「はやぶさ」「はやぶさ2」で培われた技術が活かされており、火星圏到着後は探査機をフォボス表面に着陸させ、サンプルの採取などを実施します。また、サンプル採取が完了した探査
滋賀県の神社に伝わってきた洋剣がある。フェンシングで使われるような細身の剣に華麗な装飾が施された、「レイピア」と呼ばれる剣だ。およそ400年前にヨーロッパから伝わった伝来品だと考えられてきたが、科学的調査で意外な結果が明らかに。日本で確認されている唯一のレイピア。いったい誰が何のために作ったのだろうか。 (大津放送局記者 川上寛尚) まっすぐに伸びた1メートル近い剣身。つかの周りには立体的な装飾が施され、つばには双頭の鷲(わし)の文様がある。 形も装飾も、どう見ても日本のものとは思えないこの剣は、およそ400年前にヨーロッパからもたらされた伝来品だと考えられてきた。 レイピアは、16世紀から17世紀のヨーロッパで用いられていた武器だ。騎士道精神の象徴とされ、当時の上流階級のポートレートには必ずといっていいほど腰につけた姿が描かれている。 そんな剣が伝わってきたのは、滋賀県甲賀市の小さな神社
JAXAの津田雄一プロジェクトマネージャは、22日午前11時からの記者会見で、「本日、人類の手が新しい小さな星に届きました」と述べました。 津田雄一プロジェクトマネージャは、「もともと10月に着地を予定していましたが、その後、着陸を延期することになり、ご心配をおかけしましたが、この4か月間、計画を万全にして着陸した。結果としてベストの状態で思いどおりの着陸ができたと思います」と話しました。 JAXAは会見で、「はやぶさ2をリュウグウにタッチダウンさせ、リュウグウの試料を採取する運用を実施しました。はやぶさ2から送られてきたデータを確認した結果、サンプル採取のための弾丸の発射を含む、タッチダウンのための作業が予定どおり実施されたことが確認できました。はやぶさ2の状態は正常であり、リュウグウへのタッチダウンを成功させることができた」と話しました。 JAXAは会見で、「感想を一言、言うと、非常に
TOP 特集 TV番組『チコちゃんに叱られる!』メイキング>>CGと着ぐるみの融合でクルクルと表情を変える5歳児キャラクター 2017年3月の初放送直後から「あの表情はどうなっているの?」「NHKの謎技術がすごい」などの驚きの声がSNSに多数投稿された『チコちゃんに叱られる!』。2018年4月よりレギュラー放送が始まった本作におけるCG制作の舞台裏を、NHKアートに聞いた。 ※本記事は月刊『CGWORLD + digital video』vol. 240(2018年8月号)掲載の「CGと着ぐるみの融合でクルクルと表情を変える5歳児キャラクター チコちゃんに叱られる!」を再編集したものです。 TEXT_尾形美幸 / Miyuki Ogata(CGWORLD) 取材協力_畠山智早(ボーンデジタル) PHOTO_弘田 充 / Mitsuru Hirota ▲TV番組『チコちゃんに叱られる!』 N
ファルコン・ヘビーの特徴は、打ち上げ能力が現在運用されているロケットの中で一番強力な一方で、打ち上げコストが低いことです。スペースXが提示している金額は9000万ドル、日本円でおよそ100億円です。打ち上げ能力がおよそ6分の1の日本のH2Aロケットと同じぐらいの値段なのです。これを実現できたのは2つの大きな理由があります。 ひとつ目は、エンジンの「クラスター化」です。強大な打ち上げ能力を実現するために、大きな出力のエンジンを新しく設計し、新型のロケットを開発するには大きな開発費とリスクがかかります。そのため、スペースXは運用を続けているファルコン9の1段目の機体を改修し、3本並べるように搭載しています。ファルコン9の第1段目は、2008年に打ち上げに初めて成功したファルコン1のエンジンを9つ束ねる形で開発された「クラスターロケット」です。大きなエンジンをひとつ開発するのではなく、信頼性の高
けさのここに注目もあかつきについて水野倫之解説委員に聞きます。 Q:あかつきの軌道投入までもう2時間余りに迫った。 5年前の失敗で燃料がもうわずかしか残っておらず、今回の噴射でほとんど使い果たしてしまうので、きょううまくいかなければ、ミッションは失敗に終わる。 Q:その最後の挑戦どうやるの? A:このあと8時51分、あかつきが金星まで500キロに最接近するタイミングでブレーキを掛けて金星を回る軌道に入るが、前回の失敗でメインエンジンが壊れているので、かわりに小型のエンジン4基を逆噴射。20分間フルパワーで噴き続けなければ軌道には入れない。 ただ普段は姿勢制御用なので1秒以内の噴射がほとんどで20分もの長時間噴いたことはなく、途中で止まるなどトラブル発生も考えられる。 Q:そうなったらもう終わり? A:いや、チームはそういう場合も想定して、もう一回だけ生き残りの策を。 最初の4基の姿勢制御エ
宇宙用の超高感度4KカメラがISSに打ち上げへ。12月に地球に接近する「アイソン彗星」を、若田光一飛行士が撮影する。 NHKと宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙用の超高感度4Kカメラが8月4日、国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられると発表した。12月に地球に接近する「アイソン彗星」を、若田光一宇宙飛行士がISSから撮影する。ISSに4Kカメラを持ち込んで撮影するのは世界初という。 従来機の8倍を超える超高感度化を行うなど、彗星撮影のために特別な改造を行ったカメラ。4日午前4時48分(予定)に種子島宇宙センターからH-IIBロケットで打ち上げられる補給機「こうのとり 4号機」(HTV4)に搭載してISSに届ける。 撮影するのは、昨年9月に発見され、12月に地球に接近するアイソン彗星。太陽の間近まで近づくため、大量のちりとガスを吹き出し巨大な“尾”をたなびかせる「世紀の大彗
TOP > プレスリリース > 世界初!超高感度4Kカメラ宇宙へ!!~巨大彗星アイソン撮影に挑戦 8月4日打ち上げ、12月放送予定~ NHKと宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で、準備を進めてきた宇宙用の超高感度4Kカメラシステムが、いよいよ国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられますのでお知らせいたします。 このカメラは、8月4日(日)午前4時48分(予定)、種子島宇宙センターからH-IIBロケットで打ち上げられる補給機“こうのとり”4号機(HTV4)に搭載されて、国際宇宙ステーションに届けられます。 この超高感度4Kカメラが狙うのは、12月に地球に接近する“アイソン彗星”。昨年9月に発見された新たな彗星です。初めて太陽の間近まで近づくため、大量のチリとガスを吹き出し巨大な“尾”をたなびかせる、世紀の大彗星になると期待されています。 彗星が接近する今年12月には、JAXAの若田光一宇
東京電力の福島第一原子力発電所は地震から2週間以上がたってもいまだに原子炉や使用済み燃料が十分に冷却できない深刻な事態。現場では強い放射線が飛び交う中、事態の拡大を防ぐための懸命の作業が続きます。 原発周辺だけでなく、首都圏も含めた広い地域で放射性物質が検出され、不安も広がっている。今夜の時論公論は原発を冷却して事故を収束させるために今、何が求められるのか、水野倫之解説委員の解説です。 福島第一原発の1号機から4号機はこのまま冷却がうまくいかず燃料の溶融が進むと大量の放射性物質の飛散につながる恐れもあり、絶対に回避しなければなりません。 そのためにもまずは原子炉と使用済み燃料プールを冷やして、安定的な状態に持って行けるかどうかが焦点です。 このうち1号機から3号機の原子炉には、仮のポンプで水の注入が続きます。しかし、燃料棒の一部は溶融し、高濃度の放射性物質を含んだ水が原子炉から漏れていると
池上通信機株式会社(本社 東京/代表取締役社長 松原 正樹)は、月周回衛星「かぐや(SELENE)」のハイビジョン動画撮影に弊社のHDTVカメラを2式ご使用いただいております。 「かぐや」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)様が開発した月探査機で、2007年9月14日種子島宇宙センターからH-IIAロケット13号機により打ち上げられました。 10月1日付の 宇宙航空研究開発機構(JAXA)様と日本放送協会様によるプレスリリースによると、月周回衛星「かぐや(SELENE)」に搭載されているハイビジョンカメラ(HDTV)が動画撮影に成功したとの発表がありました。 地球までが約11万kmという長距離の宇宙から、このようなハイビジョン撮影が行われたのは世界で初めてであり、その撮影には弊社のHDTVカメラが使用されました。 本カメラの基本モデルとなったのはワンピースタイプHDTVカメラ HDL
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