逆転野球人生 栗山英樹・29歳の早すぎる現役引退、テスト入団の国立大生が日本代表監督になれた理由【逆転野球人生】 誰もが順風満帆な野球人生を歩んでいくわけではない。目に見えない壁に阻まれながら、表舞台に出ることなく消えていく。しかし、一瞬のチャンスを逃さずにスポットライトを浴びる選手もいる。華麗なる逆転野球人生。運命が劇的に変わった男たちを中溝康隆氏がつづっていく。 注目度が高い“異色のプロ野球選手” 「キミはいいセンスをしている。もう少しがんばればプロでもやれるぞ」 『プロ野球ニュース』のキャスター佐々木信也氏は、息子が出る大学の練習試合を観戦に行った際、対戦相手で3本のヒットを打った若者に、そう声を掛けたという。その選手こそ、東京学芸大の栗山英樹である。 投手としては4年間で25勝8敗、投げないときは野手として打率.395をマーク。身長174センチ、体重72キロの小柄な体型だったが、5
広島、ソフトバンクのリーグ制覇が目前だが、過去には優勝を巡る数々のドラマがあった。その一つが1988年の「10.19」だろう。王者・西武を猛追した近鉄が、優勝の望みを託したシーズン最後のダブルヘッダー2試合だ。最終戦にして惜しくも優勝を逃しただけに過ぎない、と言うこともできる。だが、その優勝を逃したドラマが、四半世紀を経た今も語り継がれるのはどういうわけだろうか。この1日の、何が我々の心を揺さぶり続けるのか……。 「飛ぶ雲、飛ぶ声、飛ぶボール……」 「選手は一生懸命やってくれた。私には悔いはない」 仰木彬、53歳。彼は精一杯のウソをついた。とても美しいウソである。 敗者の美学……そんなロマンチックな響きはない。泥だらけになって、130試合、最後の1イニングで涙をのんだバファローズ。彼らと、仰木監督だけに許される、正々堂々の男泣き……。 10月5日。首位に立った近鉄だったが、仰木監督は顔をひ
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