インドのイメージの一つは‘牛を神格化’し、牛肉を食べない、殆どの人がそう思っている。ヒンズー教徒が82%強のインド、確かに宗教的理由で牛肉を食べないインド人は多い。インドには約13%のイスラム教徒がいる。イスラム教徒もヒンズー教徒も豚肉は食べない。では、動物性たんぱく質は、どのように摂取しているのか、そう疑問を抱く人も多いだろう。牛・豚以外の鶏肉・鶏卵とマトン(羊・山羊)、確かに消費量は多い。しかし、圧倒的に生産量・消費量共、多いのは牛・水牛の肉である。2005年の畜産物生産量は、牛肉生産量は約150万トン、水牛肉150万トン、鶏肉190万トン、羊・山羊肉75万トン、豚肉50万トン、だが、注目すべきは生乳類の生産量8,924万トン、世界一の生産量、と言う点である。実際は自消分もあるので9千数百万トンだろう。 少々古いインド農業省の資料によると、2003年のインドの牛の頭数はブラジルに次ぐ世