多少芸術について興味のある人ならば、マルセル・デュシャンの1917年の作品、『泉』は知っていることと思う。 上の画像がそれだけど、既製品の便器にタイトルをつけサインをしただけの作品である。 いわゆるレディメイドと呼ばれる一連の作品の一つで、ニューヨーク初のアンデパンダン展に出品を試みたが、主催者側より展示を拒否されたことで有名だ。 さて、このデュシャンの手による芸術作品、『泉』に小便をした上に金槌で叩くという事件が1993年に起きた。 『うんち大全』にその事件が紹介されてるので引用しておこう。南仏タラスコンの民事裁判所で、ある裁判がはじまった。原告は文化省、被告は、ピエール・ピノンセリなる69歳のアーティスト。(中略)ピノンセリの罪状は、一九九三年、南仏のニームで行われた展覧会で、かの有名なマルセル・デュシャンの『泉』、すなわち、本書にも登場する朝顔便器をそのまま使った「作品」を、本