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ブックマーク / crisscross.jp (1)

  • +++『ピアニスト』 ミヒャエル・ハネケ 文:大場正明+++

    ヒロインのエリカは、ピアニストになるために子供の頃から母親の厳格な指導と管理のもとにおかれてきた。しかし、コンサート・ピアニストになるという母娘の夢は叶えられず、エリカは自責の念に駆られながらも、ウィーン国立音楽院のピアノ教授をつとめている。 母親と二人で暮らすエリカは、いまだに彼女を束縛しつづける母親から逃れるため、ポルノ・ショップに通い、覗きに耽っている。そんな彼女は、ピアニストとしての才能に満ちた工学部の学生ワルターと出会い、心が揺れだす。 スタンリー・キューブリックはその作品のなかで、マチズモ(男性優位主義)がいかに制度化され、男たちの能や欲望を規定し、そして女の前にそのもろさを露呈するかを描いてきた。挑発的なスタイルで異彩を放つミヒャエル・ハネケ監督のこの新作では、エリカという女を主人公に、そのマチズモという主題が掘り下げられていく。 厳格な母親のもと、異性との交際も含めすべて

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