地震多発地域にある古代ローマの円形闘技場がいまも崩壊せずに残っているのは、ちょっとした謎となっている。地震波を迂回させられる「耐震透明マント」の研究に取り組んできた南フランスのエクス=マルセイユ大学の研究者は、古代の円形闘技場の形状が、耐震透明マントにおける建造物の規則的なパターンと似通っていることに気づいた。 by Emerging Technology from the arXiv2019.05.30 201 22 1 1 古代ローマの円形闘技場は、人類最古の建造物の1つだ。円形闘技場の建造物は古代ローマ帝国のさまざまな地域で非常によく保存されている。 このことは、ローマ帝国の支配下にあった多くの地域が地震多発地帯であることを考えると、特に注目に値する。ユーラシアプレートとアフリカプレートの境界付近に位置するこの地域はこれまでに多数の地震を経験し、円形闘技場以外の建物は倒壊した。したが