本格スタートした高速道路料金の1000円引き下げ。関越道東京方面の新座料金所では、一般の車線よりETCの車線が渋滞していた=3月28日夕(本社ヘリから大西史朗撮影) 地方圏が休日1000円で乗り放題となるのを目玉にした高速道路の大幅値下げが3月末からスタートした。景気対策の一環で、国土交通省は割引期間(2年)での経済効果を7300億円とはじくが、この間の週末に“期待された大渋滞”は起きず、その効果に早くも黄信号が点滅し始めた。逆に、一部の地域では、フェリーや鉄道の利用者が落ち込むという「客の奪い合い」も発生。民営化した高速道路各社に、あえて多額の税金を投入してまで行った値下げに不公平感や疑問の声も出始めた。「太刀打ちできない」 「約束通り2年に限定してもらわないと困るし、その期間をどう乗り切るか。それに尽きる」。東京・有楽町で8日、記者会見したJR西日本の山崎正夫社長の口から思わず本音が