先日、尊敬するコラムニストの1人である小田嶋隆氏が亡くなった。同氏が日経ビジネス電子版に連載していた「小田嶋隆の『ア・ピース・オブ・警句』 ~世間に転がる意味不明」は、個人的に毎週楽しみに読んでいた。 リアルでは対談イベントで遠くから拝見したことがあるだけで面識はない。一方的にファンだっただけだ。小田嶋氏はたまに不用意な表現で炎上することはあったが、「どうしてこんなに切れ味の鋭いコラムを書けるのだろう」といつも不思議に思っていた。私も隔週でコラムを書いているが、「足元にも及ばない」とはまさにこのことだ。 小田嶋氏の訃報に接し、同氏の昔の文章も読んでみたくなった。そこで、「人はなぜ学歴にこだわるのか。」という文庫本をネットで購入してみた。ぼろぼろの古本で、本の値段よりも送料のほうが高かった。文章はとても読みやすく、半日ほどで読んでしまった。 同氏は「学歴は、怪物だ」と本書のあと書きで語ってい