目前に迫った消費増税を筆頭に、さまざまな論議が繰り返されるTPP問題、そして円高、デフレといった、その成り立ちや構造をきちんと身につけておきたい経済の問題は少なくないもの。けれど人には聞きづらい、あるいはじっくり学ぶだけの時間がないなど、なかなかその機会に恵まれない人もいるのではないでしょうか。 しかし、駿台予備校世界史科の現役講師である著者による『経済は世界史から学べ!』(茂木誠著、ダイヤモンド社)は、そんな悩みを解消してくれる好著であると言えそうです。なぜなら経済のストーリーと仕組みについて、歴史の流れと絡めながら解説したユニークな内容だから。「いまいちわからない」「そうなった根拠を知りたい」などのニーズに、きちんと応えてくれるというわけです。 たとえば流行語のように使われている「アベノミクス」という言葉も、歴史の流れにあてはめて捉えてみると理解が深まるはず。というわけで、きょうは第5