遠くない昔,Lispは何のためのプログラミング言語かと尋ねれば, 多くの人が「人工知能(AI)用のプログラミング言語」と答えただろう. 実際はLispとAIとの関係は歴史の偶然に過ぎない. Lispの開発者はJohn McCarthyで,彼は「人工知能」という言葉の提唱者でもある. 彼の生徒と同僚達は彼らのプログラムをLispで書いた. それがLispがAI用のプログラミング言語と言われ出したきっかけだ. このつながりは広く取り上げられ,1980年代の短いAIブームの間に 大変な程繰り返されたので,ほとんど迷信のようになってしまった. 幸運なことに,AIだけがLispの目的でないとの言葉が広まり始めた. 最近のハードウェアとソフトウェアの進歩のおかげで,Lispは商業的にも成功し始めた: 今では最高のUNIX系テキストエディタGNU Emacs, 業界標準のデスクトップCADソフトAuto