【台北・大谷麻由美】東日本大震災で台湾からの義援金が今月13日までに48億5374万台湾ドル(約139億円)になり、1人当たりでは恐らく世界最大とみられる。日本への支援の背景には、日本好きの国民性や、企業のメンツなどがありそうだ。 台湾の人口は2300万人で1人当たりの義援金は約600円。人口約4900万人の韓国が聯合ニュースの集計で計556億ウォン超(約42億円超、4月中旬現在)、人口3億人の米国で同国赤十字社に寄せられた義援金が1億2000万ドル(約99億円、3月末現在)であるのに比べても台湾の突出ぶりが目を引く。 台湾は1895~1945年まで日本が統治した。李登輝元総統のような日本語教育を受けた世代が今も活躍し親類関係も多い。経済的な結びつきも深く、長い。対日貿易総額は中国に次ぐ2位、日本からの輸入額は1位だ。「台湾企業は日本のおかげで大きくなれたという意識が強い」(外交関係者)。