先回に俺の部屋でぬくぬくと丸まっていたキモイ茶色い虫、ヤツの正体を探るべく、グロ画像満載の害虫図鑑と、丸々2時間と30分間格闘して、ようやくビンゴを引き当てた。 ヒメカツオブシムシとヒメマルカツオブシムシ。 図鑑の中で奴等はそう呼ばれていた。 初遭遇時にグロい見た目だけで反射的に潰してしまい、万一Gとかをやっつけてくれる益虫だったりしたのならば少しかわいそうなことをしたと思うところだったが、冗談じゃねえ。コイツの生態は知れば知るほど迷惑至極の凄まじいばかりのものだ。 直接人間を刺すなどの害は無いものの、奴らは動物性の毛織物の服や敷物ばかりでなく、絹や綿製品の他、およそ有機物ならば何でも食い荒らし、穴を開ける。 よく、「服が虫に食われた」で服に穴を開ける虫というのはコイツらの仕業だ。 しかも大食らいのこいつらが食うのは服や織物ばかりではない。 当然、食品にもたかり、乾物類、特にカツオブシや煮