タグ

増田文学に関するmirinha20karaのブックマーク (36)

  • 死んだらのりうつる用のぬいぐるみ。

    以前、恋人が「オレがもし死んだら、わんころべえに入るよ」みたいなことを言っていたのだけれど、私はそれを「いえ、わんころべえにはわんころべえの人格があるので」と、キッパリお断りした。 わんころべえというのは、私が長年一緒に過ごしているぬいぐるみの名前だ。 死ぬまで一緒に過ごすつもりなのに、死んだ彼の魂が入っちゃったら、わんころべえの心はどこに行けばいいのか。 許されザル事なのでノーセンキューした。 そのとき、恋人がなんだかしょんぼりして見えたので、「悪いことしたかしら」と、一緒に暮らし始めたのを機に彼の好きなキャラクターのぬいぐるみを勝手に買ってリビングに置いた。 新入りのコイツは、まっくろで、イタズラ好きらしい。 もし彼が死んだら「コイツに入ったらいいよ」と思いながら、もちょもちょ遊んでいる。 彼が帰ってくるタイミングで玄関に置いてお迎えしてみたり、彼の脱ぎっぱなしの服の前に立たせて圧をか

    死んだらのりうつる用のぬいぐるみ。
  • 桃太郎なのに、とっても Apple

    こんな桃、見たことない。 川上に目をやれば、どんぶらこ。 洗濯をしていたおばあさんが見つけたのは、世界でいちばん大きな、桃でした。 このような桃は、わたしたちも見たことがありません。もちろんおばあさんも、見たことがありませんでした。山に柴刈りに行っていたおじいさんも、見たことがなかったはずです。流れてきたのは、当に大きな桃だったのです。 Hello, Momotaro. 家に持ち帰って割ってみれば、中にはなんと、玉のような赤ん坊。 おじいさんもびっくり。おばあさんもびっくり。わたしたちまで、びっくり。 おじいさんもおばあさんも、最初はべるつもりで桃を切ろうとしたのです。でも、中から飛び出したのは、元気な男の赤ん坊でした。こどものいなかったおじいさんとおばあさんは、おおよろこび。桃から生まれた男の子は、桃太郎と名付けられました。 身長は4倍、パワーは最大300倍。 元気いっぱい、すくすく

    桃太郎なのに、とっても Apple
  • 【完全版】増田文学2020 ランキング200

    はじめに*前回「増田文学2020 ランキング150」間違えて消した *文学以外も入っている。個人判定があやふやなので全部入りにした。すまん😭 *「書いた記事が圏外だった😢」と呟いたそこのあなた!当ランキング、はてブ数上から順で決めただけなので、おすすめ記事があれば 新規投稿⇒タイトル「anond:20210114162908」で文に自薦他薦紹介を。みんなで増田文学2020をブラッシュアップできればとー✏️ 追記 叩きたいだけの増田やアンケート等は除外するとか建設的な意見。明らかに増田文学でない投稿は「増田文学でないランキング」を作ってそっちに載せるか🤔 ただ気力がない+加えて2019ランキング作成に気持ちが移っている トップ200 順位ブクマ数タイトル日付備考12260意識の低いフリーランスの生存戦略02/2622246ケンタッキー初心者指南09/0831980100分de名著シリ

    【完全版】増田文学2020 ランキング200
  • ストロングゼロを飲んだ

    昨年の冬、十年勤めた会社を辞めた。上司と揉めて、にっちもさっちも行かなくなり、最後はヤケクソで辞表を叩きつけた。 しばらく保険でいつないだあと、近所の倉庫でバイトを始めた。すでに33才。未来には何の展望もないが、特に悲しいわけでもない。そんな段階はとっくに越えてしまった。学歴もコネも才能もない俺みたいな人間は、石の裏に棲息する虫みたいにひっそり生きて、死ねばいい。たまに小さな幸福を拾えたら御の字だし、拾えなくても別にどうってことはない。 夏にSさんという男が入社してきた。俺よりひとまわり上の45才で、とにかく無口なおっさんだった。俺たちは同じ班で働くことになり、気づけば仕事帰りに飲む仲になっていた。 先週、終電を逃してSさんのアパートに泊めてもらった。その夜、彼は別人のように饒舌だった。 「そういえば、あるよ」 Sさんが冷蔵庫からおもむろにストロングゼロを出した。 「飲んだことない?」

    ストロングゼロを飲んだ
  • 習慣

    12年の長きを同じ1台のガラケーと共に過ごしてきた母がもはやこの機会しかあるまいとほとんど決死の覚悟でもって ねばり強く袖を引くらくらくホンの誘惑をも断ち最新のスマートフォンに機種変更したのは増税前の9月末 悪戦苦闘しながらなんとか電話メールかんたんな検索それに誤字まじりのLINEの操作を覚えなんとなく楽しさを覚えたらしい11月、 ふらりと帰省した姉にこれはかわいいよ、とそそのかされ母はねこあつめを始めた 始めて1日目でもう母はそのかわいらしさ、人生で一度もやったことのないゲームの新鮮さのとりことなって 数日後にはさながら年季の入ったゲーム廃人のごとく暇さえあれば小さな庭にやってくるさまざまのたちを眺めてはにこにこし餌をやりにぼしをもらい えーこんな子もいるんだほらボールで遊んでるかわいいあーでもこのでぶがにくたらしい、いやそうじゃない金をくれ金をなどと言いながら写真をぱしゃぱしゃ撮っ

    習慣
  • 朝の満員電車で発狂した人

    朝の満員電車で一人の会社員男性が発狂した。もう無理だ俺たちは奴隷じゃないこんな電車乗ってられるかと叫んだ。普通なら変人がいるなぁってみんなで無視して終わりだが今日は違った。隣の男もそうだ!おかしい間違ってる。同調したのだ。しまいには泣き出してしまった。そしたら周りの人も泣き出した。なんでこんな目にあわなくちゃいけないんだ。ツライ、酷い、人権侵害、私たちは家畜じゃない、小池百合子おおおおおおおおおおおお、これが正しいの?正しいことなの?、みんな泣き叫び発狂した。電車が次の駅に着いたらみんな電車を降りた。そして電車の運転手を引き摺り下ろして運転席を破壊し電車を止めた。怒り狂った乗客たちはデモを敢行した。無許可のデモだ。警察に守られた生ぬるい行進とは違う。怒りをむき出しにした暴動だ。うおおおあお殺せ殺せ。壊せ壊せ。東京なんてぶっ壊しちまえ。東京暴動はSNSで拡散された。暴動は日全土にパンデミッ

    朝の満員電車で発狂した人
  • 海上技術学校→海洋大学→海洋大学院→民間に進んだけど

    俺の婆様は死ぬまで俺が海自で働いていると信じていた 何度説明してもその時は「あぁそうなのかい」と理解を示すが、数ヶ月経つと近所との何気ない会話で「自衛隊って大変なんでしょう?」と言われ毎度毎度「あっ・・・婆ちゃんですね・・・」と説明するハメになっていた 近所の人の話を聞いてると「ウチの孫はお国のために海上自衛隊で奉公してる。東日大震災のときも熊のときも国民のため物資を運び日の役に立っている。私には勿体ないくらい出来た孫だ」と意気揚々に語っていたらしいのだ いや東日大震災や熊地震の際に物資を運んだのは確かなんだ。そしてそれを津波を心配した婆様に説明したこともある しかし、いつの間にか婆様の中で俺は海上自衛隊で災害最前線で働いていたことになっている・・・災害現場へ寄港したのは確かだが違うんだ・・・違うんだよ婆ちゃん・・・ 亡くなる数年前くらいから俺も説明が面倒になり、近所の人から俺自

    海上技術学校→海洋大学→海洋大学院→民間に進んだけど
  • プレゼントをしすぎる男

    増田さん、その時計良いですね。超かっこいいです!」 今日も増田はその取り巻きの男たちからお洒落なアクセサリーを褒められている。 俳優としてのキャリアを積み上げてきた増田は、お茶の間での知名度が高いだけに留まらず、業界内でも評判の高い偉丈夫だ。 昔は少しヤンチャをしていたという経歴もあって、少しチャラチャラした若手俳優からは兄貴と呼ばれて親しまれている。そんな兄貴は毎日のように子分・弟分達を連れ立って飲みに行ったり遊びに行ったりしているが、ここ数年は異常なほどに周囲の人々から褒められるようになった。 そして、もはや当たり前の光景となったその褒めるやり取りは決まって同じような結末を迎えるのである。 「褒めてくれてありがとな。せっかくだからこれお前にやるよ。」 兄貴風を吹かせるためだろうか。それとも単に気前が良いのだろうか。 既に業界では常識となっているが、増田は自身のアクセサリーなどを褒めら

    プレゼントをしすぎる男
    mirinha20kara
    mirinha20kara 2019/04/25
    めっちゃいい!
  • バカみたいだけど、弟と俺は違う人間だと気づいた

    自分語りしたくなった。 両親共働きで、ベビーシッターの人によくお世話されてた。それが普通だった。お世話になるのだから行儀良くしなさいと言われてたし、実際他人だ。冗談も言い合うし頼りもする、無理も言った。でも、それなりの距離感を取って暮らしてた。 他人が家にいるのもそれほど苦じゃなかったんだな。 暫くして弟ができた。俺が小学校にあがってすぐ産まれた。その数年はホントに幸せだった。帰ったら家に親がいて、色んな事を話したりした。 母のお腹がおおきい時は、一緒に名前を考えて、呼び掛けたりした。今の子はヒョンタなんて呼び掛けるのかな。俺の時代はそれが普通だった。 産まれたらオシメも替えた。うんちだったとき俺もビビって泣いたよ。小学生にうんちのショックは大きかったんだ。 成長して、母も仕事に復帰した。シッターさんと俺と弟で夕方まで一緒にいて、遅くに両親がそろう日常に戻った。 俺には日常だったが、弟には

    バカみたいだけど、弟と俺は違う人間だと気づいた
  • 女王様と私

    中高の友人と久々に会ったら、SMの女王様になったと聞かされた。 性に関わる仕事の人が身の回りに現れたのは私の場合はじめてだったんだけど、差別とかそういう気持ちは全く出てこなくて、むしろ自分と全く違う世界の話が聞きたいという純粋な好奇心で色々聞いた。 この子が人をいじめて楽しむタイプとは全く思えなかった。 やっぱり一番気になるのは「当にそういう性癖なのか」だけど、彼女は「自分でもよくわからない」と言っていた。 先日別れた彼氏がMの人だったらしい。結構長く付き合っていたからそういう関係に慣れちゃって、彼をいじめることがなくなってふらふらしていたら、SMカップル同士として知り合っていた女王様に声を掛けられて、とか。 やっぱり人に好意を向けられるのは気持ちいいし、当然番とかもないから仲良く遊んでお金をもらうみたいな感覚だし、意外と楽しいらしい。 でも、その彼は軽めのMだったみたいで、暴力みたい

    女王様と私
  • 糸偏がヘタクソだった(追記)

    社会人になってからめっきり字を書く機会が減ってしまったから忘れていたんだけど、子供の頃私は糸偏が綺麗に書けなかった。 仕事上なにかを書くときはアルファベットなことが多くて、丁寧に字を書くことなんて滅多にないから忘れていた。さっき珍しく部署内の人への書き置きを書いていて思い出した。 小学生の頃、フランスの日人学校に通っていた時期があった。駐在年数の長い子が多い学年で、みんな少し日語がおかしかった。いろんな地域の方言や、英語、仏語、独語の単語が滅茶苦茶に混ざったニホンゴで会話していた。珍しく出入り(転入や帰国)の少ない学年だったこともあって、とにかく言語への頓着が薄かったんだと思う。 「書き」に関しても同じで、綺麗に文字を書こうという意識が、少なくとも私にはあまりなかった。高学年になれば「日にいた頃習字教室に通っていました」というような子がひとりふたりいたんだろうけど、残念ながら低学年の

    糸偏がヘタクソだった(追記)
  • 知らないオッサンに尿を飲ませた

    mirinha20kara
    mirinha20kara 2018/06/29
    "ソシャゲで推しが来た。"←嫌なことの中にさらっと紛れ込んでるこれと、この文章力がめちゃくちゃ羨ましい…。
  • 食べなきゃ痩せるって言うけど

    冷蔵庫に卵があったら割っちゃうでしょ。 じゃがいもがあったら刻んでレンジでチンしちゃうでしょ。 ソーセージと玉ねぎとピーマンがあったら全部刻んで炒めちゃうでしょ。 柔らかくなったじゃがいもを足して塩コショウして、ざっくり溶いた卵を流して蓋して火を通しちゃうでしょ。 火から降ろして見つけておいたスライスチーズを載せて、蓋してしばらく保温しちゃうでしょ。 おいしいオムレツができあがっちゃうでしょ。 オムレツべてる間に思い出した今日までのもやしをざかざか洗って丼でチンしちゃうでしょ。 味付け海苔をちぎってごま油と塩とお醤油をちょっと垂らして混ぜちゃうでしょ。 海苔の匂いを嗅いだらそれはもう、ごはんの上に鮭フレークとわさびと焼き海苔をたっぷり載せて、味の素と塩とお醤油を垂らした上から熱いお湯をひたひたに注いで、お茶漬けざぶざぶべちゃうでしょ。 べないなんて無理でしょ。

    食べなきゃ痩せるって言うけど
  • 売れないジャニーズJr.を好きになった。

    ある日売れないジャニーズJr.を好きになった。 きっかけは簡単で、売れてるデビュー組のファンからの、いわゆる担降りというやつだ。 このタイプのジャニーズJr.のファンになるひとの大半がこの道を通ってきていると思う。 詳細は省くが、彼はほとんどテレビへの露出はなく、先輩のバックダンサーを務めるか、先輩が座長の舞台に出るかで1年を過ごしている。 コンサート、舞台。仕事数のわりに、彼は当に人気がなかった。 知られていないわけではない。この界隈のジャニオタには名前も顔も知られていたし、目立つ方でもあった。 ただ、彼のファン、彼だけのファンは、ごく少数であった。 初めて彼を見に行ったとき、まだそれはあの子ちょっと気になる、程度の時期で、 初めて作った彼の名前のうちわを持って、大きくない会場の後方の席に入った。 数曲終わり、彼らが出てきて、ほんの数秒。何小節か踊ったところで、顔を上げて、私のうちわを

    売れないジャニーズJr.を好きになった。
  • 家族の思い出

    風呂掃除をしていてうっかりゾーンに入った。 タイルの目地を狂ったようにタワシで磨く行為を1時間程続けていたのだ。汗が眼に入った。脇から流れた汗がTシャツを通って腰に伝った。今日はよく晴れていて、風呂の窓からは蝉の声がシャーシャー聴こえてきた。頭の位置を変えたら酷い立ちくらみがして、大きく長い息を吐いた。 普段まったく家事をしない。必要に迫られないとしない。そして「必要に迫られている」と感じるのが人よりだいぶ遅いようで、自分でも呆れる位、家事をしない。 今日、年に何度か訪れるこのうっかりゾーンの最中、あることを思い出した。 以前、同居人がいた。2年と少しくらい一緒に暮らしていた。 同居人は家事全般、とりわけ料理が得意だった。事情があって一緒に暮らしはじめ、事情があって家事はあまり分担せず同居人が一手に引き受けていた。家事が好きだから、好きな方がやればいいじゃない、と同居人はよく言った。色んな

    家族の思い出
  • 30才になってしまった。

    30才になってしまった。 つくづく思う。若さがもたらすエネルギーはすごい。10代の頃を思い返すと、とても正気だったとは思えない。 誕生日の記念に自分の人生をざっと振り返ってみたい。長くなるか、すぐに終るか、それは書いてみないとわからない。 2年前からイーストヴィレッジのセントマークスで仲間達とバーをやっている。大抵はヒップホップがかかっている。客層は黒人、日人、ヒスパニック。 日酒がメインのバーにするはずだったが、すぐにうやむやになってしまった。夏はフレンチスタイルのパナシェがよく売れる。地元の人がこれを読んだら、もう場所を特定できてしまうと思う。 大儲けとはいえないが、店はそれなりに繁盛している。僕はほぼ毎日カウンターかDJブースにいる。ちなみに趣味はボディビルで、アマチュアの大会で2回ほど入賞したことがある。 まさか自分がこんな生活を送るようになるとは思わなかった。中学生の頃は、江

    30才になってしまった。
  • 毎朝、立ち食いコロッケそばを食べている

    わたしではなく、30歳ぐらいの女性が。 しかも知り合いではなく、赤の他人だ。 わたしが毎日自宅から最寄り駅につくと、改札をくぐる前に、 朝代わりに月見そばをべる習慣が5年ぐらい続いてる。 そんなある日、 わたしと同じように、30歳ぐらいのメガネの女性が 毎朝、コロッケそばをべていることに気がついた。 遡って考えてみれば、ここ半年ぐらいは続いているだろうか。 さすがに昨年末ぐらいからは、お互いを顔見知り程度には認知しており、 忙しくそばをすすりながらも、 「あ、また会いましたね!」という感じで軽く会釈をするようになった。 ところで、わたしは毎朝月見そばをべているが、コロッケそばなるものをたべたことがない。 たまに気分を変えてもせいぜいきつねそばか、きざみそばぐらいだろう。 ただ、コロッケそばというものには興味が惹かれる。 どうやってべるのかと思い、ちらりと横でたべている彼女の様子を

    毎朝、立ち食いコロッケそばを食べている
  • メガネと性行為がしたい

    それまではメガネを掛けた女性が好きでたまらないと思っていました。それが、当はそうではないということに気付いてしまったんです。 自分の中で美人だったり可愛いという基準はメガネがなくては絶対に成り立ちません。その日だって、いつも通りメガネを掛けた女性に見とれていました。 午後の外回りが落ち着いた頃に、休憩で立ち寄った喫茶店で通路を挟んだ斜め向かいの席にその女性は座っていました。仕事がうまく行かなかったのかそれともこれから大事なミーティングがあるのかわかりませんが、今どき紙の書類を束にして、そこへ気難しそうに視線を落としていました。 黒くしっかりとしたツヤのある縁どりに、やや四角い横長ながらそれほど大きさを感じさせないメガネから、薄めの化粧の割にアイラインがしっかりと描かれた、意志の強さを感じさせる瞳が覗いていました。 余計なものは身につけず、身体のラインが感じられるグレーのパンツスーツに上着

    メガネと性行為がしたい
  • 幽霊の帰りを待たずに眠る

    私は自分を 「夫と死別した母子家庭」だと想定して生活している。 もちろん実際の夫は生存しているし、元気に毎日会社へ行って夜遅くに帰ってくる。 ただ、家事や育児への協力がない。 料理は陰膳を供える気持ちで、一人分多く作っている。 冷蔵庫に入れておいて、無くなっていたら 「あの人の幽霊が、べにきてくれたのね」と思う。 飲み会などで外でべてきて、家で夕飯がべられなくても、陰膳だと思えば捨てる時にも心は痛まない。 グチや小言を言われても、「今日はやけに、あの人の声が近くに聞こえる」と懐かしがってスルーする。 共働きで仕事をしているのに、家事と育児を全て私がしていることも、亡くなったと考えれば当然のことだから腹も立たない。 家に入れる生活費が少ないのも、遺族年金だと思えば「ありがたい」とさえ思える。 もうすでに家庭は冷え切っていて、私の心も壊れている。 それに気づかないふりをしながら、 今日も

    幽霊の帰りを待たずに眠る
  • クマと戦っている話

    結婚して岐阜県の山奥に移住した。 山とはいえ、夏はやはり暑いが、 それでも以前住んでいた大阪マンションよりは快適に暮らしている。 学生時代の友人とはSNSで適度につながっており、 寂しいということも無いし、呼び出しされることもないので気疲れも少ない。 わたしは今の暮らしに満足している。 そんな私が、田舎に住んでいると言うと、 女子からはほぼ100%「虫とか生き物がやってきて大変でしょう?」 と聞かれる。 虫はしばらくするとなれるし、生き物といってもリスやタヌキは愛嬌がありかわいい。 昨年に第一種銃猟免許も取ったので、晩秋からは狩りにもでかける。 そんな私の悩みがクマだ。 一昨年までは、まったく出てこなかったのに、昨年から出てくるようになった。 こいつがなかなか厄介で、毎朝のようにでてきては、 夕方頃に、いつの間にか消えていく。 SNSでぼやいていたら、 睡眠が足りないんじゃない?と例の同

    クマと戦っている話