ブラインドの隙間から柔らかい光が射し込むゆったりとした朝。 少し遅めの朝食をすませ、次のお料理企画どうしようかなぁと思いながらダヤンの絵本を開いた。 このダヤンの絵本3冊は保育園栄養士を辞める時に、保育士のU先生から頂いたモノである。U先生は私よりも25歳くらい年上でどちらかと言えば母との方が年齢が近い。少し気難しいところもある方だったのだが、私はなぜか気に入られていたようだった。志だけは阿呆ほど高かった時だったので、影で応援していてくれたのかも知れない。 「お料理するし、絵本も好きだって言うからコレにしたの」 私はそれを聞いてありがたく受け取ったのである。私の事を思い浮かべ、考えて選んでくれたプレゼントを前に、思わず背筋がシャキッとしたのだ。 頻繁に開く絵本ではないが、この絵本を開く時は同時にU先生を思い出す。深く思う訳ではない。ただぼんやりと思い浮かべるぐらいが程よいのだと思う。 この