午後2時から行われた会見では、JAXAの岡田匡史氏(H3プロジェクトチームプロダクトマネージャ)が登壇し、経緯を説明。同氏によると、ロケットの自動カウントダウンシーケンスは予定通り開始され、メインエンジン「LE-9」が着火し正常に立ち上がったあと、ロケット下部(エンジン上部)に設置された1段制御用機器が異常を検知。SRB-3への着火信号を送らなかったことから、打ち上げ中止となった。なお、SRB-3側にも異常はなく、制御用機器が検知した異常そのものについては原因究明中という。 会見はJAXAの公式チャネルで配信されていたが、話題となったのが共同通信のとある記者の質問だ。「中止と失敗という問題についてもう一度確認したいです。ちょっともやもやするものですから」と切り出し、岡田氏に中止と失敗の違いについて質問した。以下はその一問一答だ。 共同 中止という言葉は、みなさんの業界でどう使われているかは
(※このブログ記事は前編/後編からなります。後編はこちらです。) 「新型うつ」は若者のわがままか? / 井出草平 / 社会学 | SYNODOS -シノドス- 『SYNODOS』というウェブメディアがある。 「アカデミックジャーナリズム」を名乗り、実際、信頼性の高い筆者と記事を擁している。このSYNODOSに、社会学者の井出草平さんが「新型うつ」批判する記事を投稿していたのを、先日見つけて読んだ。きちんと知りたい人はリンク先を読んでいただくとして、私なりに要点を箇条書きにしてみると、 ・「新型うつ」は2007年頃から精神科医の香山リカさんがメディア上で使いはじめ、正式な病名ではないにもかかわらず広まっていった。 ・うつ病の一般的言説では、従来型のうつ病は生真面目な人がなりやすいもの、「新型うつ」はわがままで不真面目な人がなりやすいもの、と語られやすい。 ・だが、「新型うつ」でみられる特徴、
体細胞が刺激により万能細胞になるというSTAP細胞に関するネイチャー論文で、不正が見つかり、論文の執筆者である小保方晴子氏が糾弾されている問題について、福島民報がコラムを掲載した。 【小保方さんの騒ぎ】オヤジたちが情けない(4月16日) | 県内ニュース | 福島民報 STAP細胞をめぐる小保方晴子さんの騒動を見ていると、日本社会の重大な欠陥を見ているような気がして仕方がない。 たいそうな書き出しではじまるこの文章を要約すると「科学的なことは全く理解できないけど、一生懸命頑張ってる人を寄ってたかって叩いているオヤジどもが気に食わない。論文の不正がNGとかいう科学界のローカルルールはどうでもいい」というニュアンスだ。 ちなみに著者は元毎日新聞社主筆の菊池哲朗氏である。 この文章で一番のピークは以下の文章であろう。 要はSTAP細胞ができるかどうかだけである。科学論文として不正かどうかなど、ど
▼STAP論文をめぐる疑惑報道の中で「無断引用」という表現が使われている。引用は無断で行ってよいから間違った表現であるが、メディアが便宜的に使っている造語だという説もある。(楊井 人文) STAP細胞論文に疑惑の目が向けられている。メディアの報道が熱を帯びる中、「無断引用」という表現が飛び交っている。結論からいえば、これは間違った表現だ。元来、「引用」は無断でできる。とりわけ学術論文で先行研究の引用は欠かせないが、すべて無断だ。だから「無断引用」なる表現自体がおかしい。こうした表現が流布すると、無断で引用することが不適切なこと、違法なことだと誤解する人が出てきかねない。 著作権法上、引用は許諾が不要であるが、他人の著作物であること(出所)を明示することが前提条件である。出所を示さなければ、本人の著作であるかのような外観となり、引用だと第三者に認知されない。これを故意に行った場合を、一般に「
最近になって、「マイルドヤンキー」という言葉が少しずつ人口に膾炙しています。その言葉の火付け人は博報堂の原田曜平氏とされており、同氏の新著『ヤンキー経済』においては、「マイルドヤンキー」とは上京思考がなく、地元で強固な人間関係と生活基盤をつくっている人々のことだそうです。 その影響か、最近、メディアで様々な方々が「マイルドヤンキーが地方で増えている」といった論調でお話をされているのですが、筆者にはずいぶんと不思議な話に聞こえました。というのも、私にとっては、彼らが指している「マイルドヤンキー」というのは、昔から当たり前のようにいた人たちであって、それは決して激減してはいないにせよ、急激に増えた感じも全くしていないのです。 むしろ、私は、メディアで発信をしている人々が今頃になって「マイルドヤンキー」について発言しだしたことそのものが、この社会が昔から格差社会だったのだということ、日本の格差が
この記事では、インターネットやメディア上で承認欲求という言葉が使われるようになっていった経緯について、個人的にまとめてみる。 現在、承認欲求という言葉はネットスラングのように用いられている。と同時に、著明な学者さんが「承認」という言葉を使ったり、承認欲求をメインテーマにした本が売られたりもしている。だが、こうした風景が昔からあったわけではない。 グラフ:承認欲求の検索件数。Googleトレンドより。 承認欲求という言葉がネットで流通するようになった歴史は意外と短い。2006年頃までは、ほとんど使われていなかった、と言って差し支え無いだろう。実際、Googleトレンドで「承認欲求」のGoogle検索数を確かめてみると、2008年夏頃に小さなピークを迎えた後、いったん殆ど検索されなくなり、2010年5月頃から再び検索件数が増えはじめ、その後、急激に増加している。 こうした動向を踏まえて、インタ
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