国際原子力機関(IAEA)が7月に発行した「原子力技術報告2015」によると、昨年末の時点で世界には放射能の度合いの異なる放射性廃棄物が6800万立方メートル以上形成されたという。この状態で、多くの放射性物質の崩壊には時間がかかる。 プロホロフ一般物理研究所マクロキネティクス非平衡プロセス実験所のゲオルギー・シャフェエフ所長率いる同研究所のチームは最近、放射性廃棄物を処理する課題の解決にかなり近づいたことを明らかにした。一部の放射性元素は、特殊溶液中でレーザーに露光すると、すばやくかつ簡単に中性化することが判明した。 発見は偶然 発見は実験所でレーザー照射によるナノ粒子生成の実験が行われていた時に、偶然起こった。溶液中の金属から、ナノ粒子は文字通り叩き出される。研究者はさまざまな金属と溶液で実験した。 研究チームが放射性トリウム232の溶液中に金を浸したところ、溶液はナノ粒子の生成とともに