将棋の元名人、加藤一二三(ひふみ)・九段=東京都三鷹市=が、自宅の集合住宅で野良猫に餌をやり続けたため悪臭などの苦痛を受けたとして、近隣住民らが、加藤さんに餌やりの中止や慰謝料など約640万円の支払いを求めた訴訟の判決公判が13日午後、東京地裁立川支部であった。市川正巳裁判長は、原告の訴えを認め、加藤さんに餌やりの中止と慰謝料204万円の支払いを命じた。 市川裁判長は「餌やりをしている猫によって数多くのふんが(集合住宅の)通路にある」などとした。 原告住民と加藤さんは、三鷹市内の同じ庭付きの高級テラスハウスに住んでいる。訴状などによると、加藤さんは1993年ごろから自宅の庭などで朝晩、野良猫に餌をやるようになった。多い時は十数匹の猫の尿やふんで異臭がしたり、車が傷つけられたりしたとして住民側が08年に提訴した。 訴えに、加藤さんは「海外旅行から帰ると自宅の庭で子猫が生まれていた。餌を