「ロンドン漱石記念館」で話す恒松郁生さん=3月31日(共同) 【ロンドン共同】今年が没後100年の文豪、夏目漱石(1867~1916年)の英国留学に関する資料を集めた「ロンドン漱石記念館」が、来年9月に閉館する予定であることが4日、分かった。漱石の当時の暮らしぶりが分かる貴重な施設だが、来館者の減少で運営が難しくなり、来年の生誕150年を機に幕を下ろすことになった。 漱石研究家の恒松郁生さん(64)が1984年8月、漱石が留学中に最も長く住んだロンドンの下宿の向かいにあるアパートの部屋を私費で取得、開館した。恒松さんは「ここまで続けられて満足。後に続く若い研究者が出てきてくれたらうれしい」と話している。