【パリ=浅田信幸】フランス革命記念日の十四日、シラク仏大統領は恒例のテレビ会見で「英国モデルはわれわれが望んだり、まねしたりすべきモデルとは思わない」と発言しました。欧州連合(EU)議長国に就いた英国のブレア首相が、労働者の権利や社会保障など「欧州社会モデル」のあり方をめぐり論議を起こそうとしていることに対抗意識をあらわにしたものです。 高水準の社会保障や社会的連帯を重視するフランスやドイツの社会経済モデルに対し、英国モデルは自由化、規制緩和、競争を重視しています。 フランスの失業率は英国の倍以上の10%。大統領は「確かに英国では失業率はわが国より低いが、医療政策でも貧困対策でも英国よりはるかによい」と述べ、教育・研究費でも具体的な数字をあげ、英国を上回っていると強調しました。 とはいえ、シラク大統領が誇る「フランス社会モデル」への国民の反応はいま一つ。欧州憲法条約をめぐる五月の国民投票で
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