(文 喜久井ヤシン) 死にたいくらいの苦しさを描いたマンガに、私は助けられてきた。難しい文章なんて読めない気分の時でも、コミックならすっと心の奥に入ってきてくれる。 今回はたくさんのマンガの中から、これまでに私が勇気づけられてきた作品のいくつかを紹介したい。選んだ基準は、深い「生きづらさ」を描いていて、絵や物語に美しさのあるマンガ。せっかくなので、紹介される機会の少ない外国の作品を多めに入れた。個人的なオススメ本のリストになるけれど、ちょっとでも参考になるものがあったら嬉しい。 #1 まるはだかの自己分析。『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』 永田カビ著『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』イースト・プレス 2016年 「誰かと付き合った経験も/性的な経験も/ついでに社会人経験も/ないまま28歳になった私」。本作は作者の永田カビさんの実体験を描いたマンガだ。作者は鬱と摂食障害になり