◇「世直し暴力」防げ--佐藤優さん(48) ぎろり。射抜くようなまなざしが、さらに鋭くなった。佐藤優さん(48)の逆鱗(げきりん)に触れてしまったらしい。東京・日比谷にあるレストランの一室。インタビューが始まって、まだ少ししかたっていなかった。 「あなたはプロフェッショナルな記者で、こっちだって命かけてやっている。根拠もないのに、印象論で来るのは極めて不まじめじゃないか。どう思います?」 激しい口調でたたみかけられ、思わずたじろいだ。 かつて「外務省のラスプーチン」の異名を取った外務官僚。最高裁へ上告中の現在は、抱えた連載が40本以上。原稿の量は月1000枚をくだらない。超売れっ子作家にして、「国策捜査」に異を唱える刑事被告人。そんな複雑な立場だが、「『右』と『左』の間を渡り歩いている」との誤解を招かないよう、細心の注意を払っている。 そんな心情を深く推し量ることもなく、「媒体によって何と