企業において「ビジネスとITの融合」が叫ばれて久しいが、実現するにあたり専門的なスキルの欠如に伴う「言葉の壁」が双方のコミュニケーションを阻んでいるという。 欧米企業と比べて日本企業はITによる生産性が低いと指摘される。アクセンチュアが2007年に発表した調査データでは、理由の一つに「ビジネスとITの乖離(かいり)」を挙げている。業務が分かるIT人材の不足や、業務部門とIT部門の意識のずれなどが主な原因という。こうした状況が長引けば、企業の基盤となる情報システムを目まぐるしく変化するビジネス環境に合わせて迅速に刷新することもままならず、競争力において日本は欧米と大きく水を開けられることにもなりかねない。ビジネスとITの溝を埋める人材の育成が急務といえる。 SAPが提唱する「ビジネスプロセスエキスパート(BPX)」は、双方を橋渡しする役割を持つ。BPXは、事業部門の業務とコアプロセスに関する