数十年に1度しか咲かない「アオノリュウゼツラン」の花が、愛知県岡崎市明大寺町の市立三島小学校で開花した。 アオノリュウゼツラン(青の竜舌蘭)は中南米原産のリュウゼツランの一種で、肉厚で鋭いトゲがある葉の形が竜の舌に似ていることから名が付いた。成長しているうちに1度だけ開花し、その後は枯れてしまう。 同校で開花したのは1988年に校舎を改…
嫌われ者のヤマビルを調べている「子どもヤマビル研究会(略称・ヒル研)」(三重県いなべ市大安町)の活動成果をまとめた本「ヒルは木から落ちてこない。」(山と渓谷社)が2021年9月の刊行後、反響を呼んでいる。「子どもたちの探究心に驚かされた」など感嘆の声が次々と上がっているのだ。登山者らが信じ続けてきた「ヒルは木から落ちてくる」という俗説を実証実験で覆した“新発見”をはじめ、謎に満ちたヒルの生態を次々と解明しようとする子らの無垢(むく)な好奇心が読者の琴線に触れたようだ。【松本宣良】 ヒル研が発足したのは約10年前。元小学教諭の樋口大良さん(75)が自然体験学習の臨時指導員をしていた時、最初はヤマビルを気持ち悪がっていた子らが、慣れてくると平気でヒルを捕まえ、目を輝かせている姿を見て「教材として活用できないか」と思い立ったのがきっかけだ。
「漫画アクション」(双葉社)で連載中の「古代戦士ハニワット」が話題だ。入れ替わりが激しい連載漫画の世界で一度打ち切りを宣告されながら、埴輪(はにわ)や土偶をモチーフとするキャラクターが登場するなど、独特の内容を楽しむファンからの熱烈な支援を受け、奇跡の続行が決まった。作者の武富健治さん(51)に、作品への思いを聞いた。【菊池陽南子】 2018年に連載がスタートした作品では、突如現れた謎の怪物「ドグーン」と「ハニワット」との戦いが描かれる。単行本4巻までは長野を舞台とした第1部を展開。群馬と山形を舞台とする第2部は当初、5~10巻で描く予定だったが、売れ行きの不振が続き、武富さんは21年5月、双葉社から9巻までに短縮して打ち切るよう宣告された。
根元から倒れた、大湫神明神社のスギ=岐阜県瑞浪市大湫町で2020年7月12日午後0時13分、本社ヘリから山田尚弘撮影 「令和2年7月豪雨」の際に倒れた岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)町の「大湫神明神社」の樹齢約670年のスギ(高さ40メートル超、幹回り約11メートル)の倒木原因を、名古屋大大学院の平野恭弘准教授(森林科学)らの研究グループが解明した。当時は豪雨により地盤が緩んだことが原因とされたが、それだけでなく、根の体積が幹に比べて小さく、豪雨による土壌水分量の増加や経年腐朽などの要因も加わってバランスを崩したとしている。研究成果は根研究学会誌「根の研究」に27日、掲載される。 スギは中山道の宿場町を行き来する人々を見守り続けたご神木として知られてきたが、豪雨発生を受け、2020年7月11日夜に根元から倒れた。もともと樹齢1200~1300年と推定されていたが、倒木後、名大などの調査で樹齢約
インタビューに答える慶応大名誉教授でパソナグループ会長の竹中平蔵氏=東京都千代田区で2021年9月8日、竹内紀臣撮影 自民党総裁選への不出馬を表明し、退陣する菅義偉首相は、1年前の総裁選などで「目指すべき社会像」として「自助、共助、公助、そして絆」と掲げた。以来、「自助」は菅政権を表す一つのキーワードとして、コロナ禍のこの1年、さまざまな場面で注目された。菅首相のブレーンと言われる竹中平蔵・慶応大名誉教授(パソナグループ会長)は、こうした流れをどのように見ていたのだろうか。首相退陣を前に、率直に聞いた。【塩田彩/デジタル報道センター】 「自助、共助、公助」は三位一体 ――菅首相が約1年前の自民党総裁選などで「自助、共助、公助、そして絆」「まずは自分でやってみる」と述べたことに対し、「自助を優先するのか」などと批判が高まりました。 ◆「自助、共助、公助」というのは、何年も前から社会保障の決ま
田村憲久厚生労働相は5日の参院厚労委員会の閉会中審査で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入院対象者の見直し方針について、「中等症は原則入院。重症化リスクが低い人が在宅になる」と述べた。政府は同日、福島、茨城など計8県にまん延防止等重点措置を新たに適用することを決定したが、専門家からは全国を対象とする緊急事態宣言の発令を求める声も出ている。一方、東京都は新型コロナの感染者が都内で新たに5042人確認されたと発表した。1日あたりの感染者が5000人を超えるのは初めて。 入院対象者をめぐり、政府は5日、修正文書を与党に提示し、了承された。当初「重症患者や重症化リスクが高い者」とされていたが、修正文書では「中等症患者で、酸素投与が必要な者、必要でなくても重症化リスクがある者」と改め、曖昧だった中等症の扱いをより具体化させた。入院の可否は、最終的には医師の判断で決まることも加えた。当初は都道府県名
クラフトジンに再生される廃棄寸前だったアオイビール=静岡県沼津市上土町の沼津蒸留所で、2021年3月10日午前10時24分、石川宏撮影 新型コロナウイルスの影響で経営が行き詰まり、事業を停止したビール製造のBECK(静岡市葵区)のクラフトビール「アオイビール」をジンに生まれ変わらせようと、クラフトジン製造の沼津蒸留所(沼津市上土町)がジンの原料としてビールを仕入れ、ジン造りを始めた。賞味期限のあるビールは廃棄せざるを得ない状況だったという。 BECKは2014年に静岡市内初のクラフトビール醸造所を設立したが、コロナ禍で経営環境が悪化して今年2月下旬に事業を停止。クラフトビールが在庫として残った。沼津蒸留所は「廃棄されるビールをジンにして救おう」と、樽(たる)28本、瓶1000本以上の計約800リットルを仕入れた。
ドキュメンタリー映画「その次の季節 高知県被曝者の肖像、遠洋漁業の記憶2020」のワンシーン。ビキニ水爆実験で被害に遭った元船員の男性は「魚を廃棄せないかんと聞いてほんまに泣きましたね」と語った=甫木元空さん提供 ナレーションも、字幕も、BGMもない。隣に住んでいるようなおじいちゃん、おばあちゃんが淡々と言葉をつないでいく――。1954年に米国が太平洋・ビキニ環礁付近で水爆実験を繰り返し、島民や漁船の乗組員が被ばくした「ビキニ事件」の異色のドキュメンタリー映画が完成した。監督し、自らカメラを回したのは、埼玉から高知に移り住んだ29歳の青年だ。事件から3月で67年。70分間の映像には、歴史の教科書に載っていない、高知の元船員や遺族の知られざる苦悩が記録されている。 タイトルのバックに流れる波の音が、見る者を大海原へといざなう。「放射線含んどるから魚を廃棄せないかん。それ聞いただけで、ほんまに
発見された小型漁船には多くのサンゴなどが付着していた=東京都八丈町大賀郷で2020年12月12日午前9時56分、菊池まり撮影 東日本大震災の津波で漂流した小型漁船が9年9カ月の歳月を経て、東京・八丈島で見つかった。地元漁協が船の登録番号を確認し、宮城県気仙沼市の漁協支所所属の船と判明した。船内には大量のサンゴが付着しており、どのようなルートを漂流したのか関心を呼んでいる。 船は10日夕、同島の八重根漁港付近を漂っているのが見つかり、漁協がロープでえい航して港に陸揚げした。FRP(繊維強化プラスチック)製で、全長約5・5メートル。船の内側は鮮やかな彩りのサンゴ…
新型コロナウイルス感染拡大で、岩手県内でも都道府県をまたいだ不要不急の移動自粛要請が続く中、愛知県の神社が、軽米町から届いた手紙の送り主を探している。手紙には「お守りを送ってほしい」と、一言だけ書かれていた。神社は「お守りを取りに来たくても来られなかったのではないか。なんとか届けてあげたい」とホームページ(HP)やSNSで情報提供を呼び掛けている。 神社は愛知県岡崎市の岩津天満宮。手紙は9日に封書で届いた。リポート用紙をちぎったような1枚の紙に、横書きでこの一文だけが書かれていた。差出人はなく、消印は「5月7日」の日付で「岩手軽米」とあった。
2018年に国内の野生種として約100年ぶりの新種と発表され、注目を集めた「クマノザクラ」。山桜として地域で親しまれる一方、「咲いている場所がわからない」との声もあった。熊野市はクマノザクラの魅力を広く知ってもらおうと、市内の開花スポットを紹介する「クマノザクラめぐりマップ」を1万部作製し、市内と紀宝町、御浜町の観光施設などに設置した。 クマノザクラは紀伊半島南部に群生。花は薄紅色で、3月中旬ごろから開花する。熊野市内では、近くで鑑賞することが難しい紀和町周辺の山の斜面に数多く自生しているため、マップでは道路沿いで棚田百選の「丸山千枚田」(同市紀和町丸山)や宿泊施設「瀞流荘」(同小川口)などを紹介した。QRコードをスマートフォンなどで読み込むと地図が表示される。開花時期は場所によってばらつきがあり、市によると、今週末に見ごろを迎…
2019年の白米千枚田では家族連れも参加して田植えが行われた=石川県輪島市で同年5月12日午前11時10分、猪飼健史撮影 田植えの季節を迎えたが、新型コロナウイルスの感染拡大で、オーナー制度を取り入れている棚田などにも影響が出ている。国指定名勝「白米(しろよね)千枚田」(石川県輪島市)や、「姨捨(おばすて)棚田」(長野県千曲市)では例年、全国各地にいるオーナーも田植えに参加してきたが、2020年は外出自粛で訪れることが難しい。人手不足の中、地元のボランティアらに頼らざるを得ない苦しい状況となっている。 能登半島の日本海を望む約4ヘクタールの斜面に1004枚が広がり、11年には国連食糧農業機関(FAO)から世界農業遺産に認定された白米千枚田。過疎化で農家が減ったため07年にオーナー制度を発足させた。田植えや稲刈りなどの作業を担ってもらいながら景観を維持し、年間約60万人の観光客が訪れる。
新緑に囲まれて陽光に輝く「大山千枚田」。新型コロナウイルスの影響で、ゴールデンウイーク恒例の首都圏オーナーによる田植えイベントは中止になり、苗は代わりに地元の農家が機械で植えた。大山千枚田保存会は「秋にはみんなで集まって稲刈りをしたい」と話した=千葉県鴨川市で2020年5月1日、本社ヘリから吉田航太撮影 例年ゴールデンウイークには首都圏から多くの家族連れが訪れ、にぎやかに田植えをする大山千枚田(千葉県鴨川市)。新緑に囲まれ、水をたたえた棚田にも新型コロナウイルスの影響が及んでいる。 里山の美しい景観から「日本の棚田百選」にも選ばれ、20年前からオーナー制度を導入。だが今年はウイルス感染拡大防止のた…
普段なら周辺に勤める会社員らでにぎわう金融街・シティーかいわいの路地裏もひっそりとしている=ロンドンで4月23日、横山三加子撮影 新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの日常生活の「当たり前」をすっかり変えた。外出禁止措置下の英国で私は家にこもって仕事をし、外に出るのは食料品の買い出しと気分転換のためのランニングか散歩だけ。地下鉄に乗るのも1週間に1度あるかないかだ。 近所の住民の多くも在宅だ。欧州では日本よりも感染拡大が深刻なこともあって、人々がこれまでの行動パターンを変える「行動変容」がすんなりと進んだ気がする。もう少し自分の行動や考え方の変化を知りたくて、専門家とメールのやりとりをしながら考えた。 健康維持のメリットは感じにくい? 「施策というものは個人にとって罰金などのコストと報酬などのメリットの双方があって機能する。しかし、ほとんどの人にとって健康であることは現状のまま。残念なが
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