とくに意識しているわけではないが、脳に関する本はよく読んでいる。それも、医学的見地からではなく、読み物として楽しんでいるのだ。 年明けに、興味深い新聞記事を読んだ。頭で思い浮かべた言葉の一部を、脳波の変化から解読することに成功したという。障害者との意思疎通や、ロボット操作にも応用が期待されるそうだ。 九州工業大情報工学部の研究グループが、“グー、チョキ、パー”などと選択肢を絞った条件で、それぞれの言葉の発声時と無発声時で、ほぼ同じ波形を示すと突き止めた。 五十音の一部でも識別に成功しており、今後すべての音の波形を分析できれば、単語や文章の解読も可能になる。 研究が進めば、障害で言葉を話せない人との意思疎通および、音が伝わらない水中や宇宙空間での通信手段への応用が期待できるとか。 <動けと念じればロボットを操作できる(SFのような)応用も可能となる>のだという。 脳の中にはもう一つの“からだ