長崎県西海市西彼町の中学校教諭、川渕正昭さん(39)が趣味で飼育しているクワガタの中に、左半分が雌、右半分が雄の「雌雄型」と呼ばれるミヤマクワガタが羽化し、家族や周囲から「珍しい」などと驚きの声が上がっている。 川渕さんは、約2年前からこのミヤマクワガタを卵から育て、9月に幼虫から成虫になったことを確認。大あごの長さや、目や触角の位置などが左右違ったことに気づいた。また、ミヤマクワガタの雄に生える金色の細かい毛が右半分にあるのに対し、左半分は雌のように体表が黒く、艶があることから、雌雄型と確信したという。 クワガタなど昆虫に詳しい長崎バイオパーク(西海市)の伊藤雅男副園長によると、雌雄型は遺伝子の異常が原因。「左右がきれいに分かれた完全な雌雄型。一生に一度、出合えるか分からないほど珍しい」と話した。 川渕さんの長男、秀君(7)は「すごくてびっくりした」。川渕さんは「生き物の不思議さを