科学の推進に取り組む非営利団体Society for Science & the Publicは毎年、アメリカの中学生を対象とした全国的な科学コンテスト「Broadcom MASTERS」を開催しています。 そして2020年の最優秀賞(サミュエリ財団賞)を受賞したのは、アメリカ・ニューヨークに住む12歳の少女イシャナ・クマール氏でした。 彼女は自身の実験で、「ベンハムのコマ」で知られる想像上の色と網膜疲労の関係を明らかにし、約250万円を獲得しました。 >参照元はこちら(英文)
ポケットモンスターシリーズに登場するキャラクターが、「ショウヨウシティでのCOVID-19のアウトブレイクはズバットの食用消費と関係がある」という旨の論文を学術誌上で発表したとして、話題を呼んでいます。 Opinion: Using Pokemon to Detect Scientific Misinformation | The Scientist MagazineR https://www.the-scientist.com/critic-at-large/opinion-using-pokmon-to-detect-scientific-misinformation-68098 2020年3月18日、アメリカの生物医学科学研究向けの学術誌であるAmerican Journal of Biomedical Science and Research上で、新型コロナウイルス感染症(COVI
2020年9月、メジャーリーグはロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウト選手が通算300号のホームランを記録、ティム・サーモン氏の持っていた球団記録を更新した。 この件は「トラウト(マス)のサーモン(サケ)超え」とうまい事言った感じで報じられて話題となった。 しかし、そもそもトラウトとサーモンの違いは何なのか? 魚としてもトラウトはサーモンを超えているのかいないのか? サケの専門家に問うた。 1975年神奈川県生まれ。毒ライター。 普段は会社勤めをして生計をたてている。 有毒生物や街歩きが好き。つまり商店街とかが有毒生物で埋め尽くされれば一番ユートピア度が高いのではないだろうか。 最近バレンチノ収集を始めました。(動画インタビュー) 前の記事:小説家と「犬の看板」を見せ合う会 > 個人サイト バレンチノ・エスノグラフィー サケ好きの心を動かしたホームラン 球場のフェンスの事を「野球のふち
どれだけ飲んでも翌朝に響かず、ほどよい開放感だけを味わうことができる。そんな夢のような代替アルコール「アルカレール」の開発が、イギリスで進んでいる。一般に流通する醸造アルコールとは異なり、化学物質の効果を利用した合成アルコールとなるが、むしろ肝臓をダメージから守るなど健康に良いのだという。 ◆ほどよく酔えるアルコール目指して アルカレールの研究は、既存のアルコールの有害性を解消したいという願いから始まった。開発チームで最高科学責任者を務めるのは、理工系の名門大学である英インペリアル・カレッジ・ロンドンにて、神経精神薬理学の部門を指揮しているデイヴィッド・ナット教授だ。 教授は二日酔いや依存症を引き起こす既存のアルコールに関して、その有害性を訴え続けてきた。英ガーディアン紙(2019年3月26日)に対し、「もし最近になってから(アルコールの存在が)発見されたとするならば、食材としての使用は違
【ネタバレあり】量子物理学者に「映画『TENET テネット』がどうすさまじいのか」を教えてもらった2020.09.29 20:0072,408 山田ちとら クリストファー・ノーラン監督の最新作『TENET テネット』、もう観ました? 観たけど複雑すぎてよくわからなかったのは筆者だけではなかったはず。 そこで、作中に何度も登場した「エントロピー」という言葉について調べてから再度観に行ったんですが、それでもまだまだわからなかったよ…!! ならばプロに解説していただくしか理解への道は拓けない。というわけで、『TENET テネット』の科学監修を担当された東京工業大学理学院物理学系助教の山崎詩郎先生にお話を伺ってきました。 山崎詩郎(やまざき・しろう) Photo: かみやまたくみ東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。量子物性の研究で日本物理学会第10回若手奨励賞を受賞。『
175年前に創刊され、現存する米国の雑誌の中では最古の歴史を持つ「サイエンティフィック・アメリカン」誌が、175年にわたる「不偏不党」の伝統を破り、11月に行われる米大統領選で、バイデン前副大統領への指示を表明した。ローラ・ヘルムス編集長は、「トランプ大統領の反科学的な姿勢をこれ以上無視できなかった」と述べた。 読者数は全世界で1000万人超一般向け科学雑誌である同誌は、1845年の創刊。同誌のホームページによると、オンライン版などを含め、読者数は全世界で1000万人以上。 米国では、大統領選が近づくと、多くのメディアや様々な組織、著名人が、どの候補者を支持するか立場を鮮明にする習慣がある。ただ、不偏不党の立場を貫いてきたサイエンティフィック・アメリカンは、これまで一度も支持表明をしたことはなかった。 しかし、同誌は、2020年10月号(オンライン版)で、「サイエンティフィック・アメリカン
お湯は冷たい水よりも先に凍ります。 この直感に反した不思議な現象について、最初に言及したのは2300年前のアリストテレスと言われています。 彼は著書において「お湯を早く冷ますには、まず日なたに置くべきである」と記しています。 しかしアリストテレスは「ウナギは泥から発生する」など現代ではとても科学的とは言えない記述も残しており、「お湯を冷ます前にまず温めろ」との言葉も、賢者の世迷言として長い間、忘れられてきました。 しかし1963年にタンザニアに住む13歳の少年、ムペンバ君は、熱い水のほうが冷たい水よりも早く凍ることを発見し、学校で研究成果を発表しました。 これははじめは学校中の生徒と先生に笑われましたが、物理学者が実際にムペンバ君の主張が正しいことを確認すると流れは一転。 熱いもののほうが冷たいものより早く凍るこの現象は「ムペンバ効果」と名付けられ、様々な研究が行われて来ました。 しかし、
名古屋大学生物機能開発利用研究センターの野田口 理孝准教授をはじめ、帝京大学、理化学研究所、中部大学、名古屋大学発ベンチャーグランドグリーン株式会社の研究グループは、タバコ属植物は異なる科の植物に対して接木を成立させられることを発見した。 そこで今回、研究グループはナス科タバコ属のベンサミアナタバコをはじめとする7種のタバコ属植物を穂木として、タバコ属と同じ双子葉草本植物だけではなく、単子葉植物や木本植物の接木(異科接木)を試験した。その結果、実に38種類の科の73種類の種と接木が成功した。 次にベンサミアナタバコで異科接木が成立する分子メカニズムを調べた結果、細胞の外に分泌されるβ-1,4-グルカナーゼが接木の接合面で細胞壁の再構築に関わっていることを見出した。またβ-1,4-グルカナーゼを過剰に発現させると、接木の接着性が促進されることを示した。さらにタバコ属植物を中間台木に用いること
(CNN) 病菌に感染して心と体を操られ、「ゾンビ」と化して仲間の間で感染を拡大させるセミの集団が見つかったとして、米ウェストバージニア大学の研究チームが学会誌に調査結果を発表した。 同大学の発表によると、セミに感染する病菌の「マッソスポラ」は、幻覚作用のあるマジックマッシュルームと同じ成分をもち、宿主に感染すると「B級ホラー映画」のような症状を引き起こす。 セミに感染したマッソスポラ菌は、まずセミの生殖器と尾部、腹部を食い落とし、菌の胞子と入れ替える。胞子に入れ替えられた腹部は、徐々に「消しゴムのように摩耗していく」という。 感染したセミは6月にウェストバージニア州で見つかった。マッソスポラ菌に感染したセミの集団が発見されたのは、これで3度目だった。 感染したセミは、体のほぼ3分の1がマッソスポラ菌の胞子に入れ替えられているにもかかわらず、そのまま動き続ける。これには宿主を殺すのではなく
宇宙の物質と反物質の偏りを生んだ起源として提唱されている「右巻きニュートリノ」仮説を重力波観測で検証できるという理論が発表された。 【2020年2月12日 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構】 ビッグバンで誕生したばかりの超高温の宇宙では、エネルギーのほとんどは光(輻射)の形で存在していた。この大量の光子から粒子と反粒子がペアで生み出され、後に原子や星、銀河などの材料となる「物質」が作られたと考えられている。 しかし、すべてが対称と仮定した場合の量子力学の法則では、1個の光子からは必ず粒子と反粒子が1個ずつ「対生成」されることになっているので、初期宇宙では粒子と反粒子が完全に同じ数だけ生み出されたはずだ。その後の宇宙膨張で温度が下がり、粒子と反粒子が衝突して消滅する「対消滅」が起こると、すべての粒子と反粒子が消えてしまい、粒子が集まってできた「物質」も反粒子が集まってできた「
辺境生物はすごい! 2020.06.25 公開 ツイート ダーウィン進化論。生き残るのは「変化できる者」ではなく「運が良かった者」 長沼毅 「唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」 ダーウィンが言ったとされるこの言葉は、自己啓発系のセミナーや記事などでよく使われ、ついには政治の場面でも引用されました。 しかしこれは彼自身の進化論に照らし合わせてみると、そんなことを言っていないというのは明らかです。 生物の観察を通じて人間の生き方を考える長沼毅さんの新書『辺境生物はすごい!』から、キリンを例にとって進化論の概要を説明した箇所を抜粋しました。(幻冬舎plus・柳生) 「キリンの首は、高所の葉を食べるために進化して長くなった」というのは間違い 言うまでもなく、現代の生物学における進化論は、チャールズ・ダーウィンの主著『種の起源』から始まりました。その基本的な考えに、ダーウィンの時代に
未知の素粒子「アクシオン」の兆候を捉えた可能性がある観測装置「ゼノン1T」の液体キセノンタンク(中央)=イタリア中部(国際研究チーム提供) 未知の素粒子「アクシオン」が存在する兆候を観測した可能性があると、東京大などが参加する国際研究チームが17日、発表した。アクシオンは発見すればノーベル賞級ともいわれるが、現時点では観測精度が不十分という。年内にも稼働する新たな装置で存在を証明できるか注目される。 アクシオンは1977年にイタリアなどの研究者が存在を予言。原子核を結びつける「強い力」の理解に不可欠で、発見は素粒子物理学の基本法則である標準理論の修正につながる。 研究チームは、イタリアで2018年まで稼働していた観測装置「ゼノン1T」のデータを解析。タンク内の液体キセノンから発生した光や電子の信号のうち53回分が、未知の原因による信号で、そのエネルギーや質量などから太陽で生まれたアクシオン
物質の状態には、固体・液体・気体という三態があるというのは小学校の理科で教わります。 さらに、気体の上にはプラズマと呼ばれる状態があります。 では、固体の下はなんでしょうか? これは絶対零度近くまで物質を冷却した場合に作られる状態で、ボース=アインシュタイン凝集(以下BEC)と呼ばれています。 この状態になると、なんと原子は実態でありながら物質波としても機能し、いわゆる量子(ボース粒子)の様な性質を得るのです。 このBECは非常に壊れやすい状態で、外界との僅かな相互作用で凝結限界を超えて崩れてしまいます。特に重力下では、この状態を維持することが非常に困難であまり研究は進んでいませんでした。 これを新しい研究は世界で初めて宇宙で行うことで、長時間観測することに成功したと報告しています。 物質の三態物質は温度によって5つの状態を取ります。これは相とも呼びますが、ここではわかりやすいように状態と
京都大学教授で元内閣参与だった藤井聡氏が、感染症対策専門家会議の尾身茂先生と、感染症数理モデルの専門家として情報の発信と政府への助言をしている西浦博先生に対して、批判文と公開質問状をネットで公開しました。内容は以下になります(以下【当該資料】参照)。 【当該資料】2020年5月21日『「新」経世済民新聞』【藤井聡】【正式の回答を要請します】わたしは、西浦・尾身氏らによる「GW空けの緊急事態延長」支持は「大罪」であると考えます。 https://38news.jp/economy/15951 藤井氏の意見と質問状のポイントを整理すると、さらに以下になります。 (1)「4月7日時点」の「8割自粛戦略という判断」そのものは「結果論」では責められない (2)実証的事後検証は「8割自粛戦略は、無意味で不要だった」事を明らかにした (3)8割自粛戦略は、無意味で不要だっただけでなく、単に「有害」だった
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