ホンダが、「フィット ハイブリッド」の5回目のリコールを発表した。事態を重く見た同社は、役員の報酬減額や、品質改革担当役員を置くなど、再発防止に懸命だ(関連記事はこちら)。発売直前だった新型車も時期を遅らせ、品質の再確認に万全を期しているという。クルマのリコールがこれだけ話題になるのは、米国でトヨタ自動車が2009~2010年にブレーキの不具合で大量のリコールを出したとき以来だろう。 最初にフィット ハイブリッドのリコールのことを聞いた時、ホンダには失礼な言い方になるが、「やっぱり」と思った。というのは、フィット ハイブリッドに採用されたホンダの新世代ハイブリッドシステム「i-DCD」のことを取材したときに、その制御の複雑さに驚いた覚えがあるからだ。今回ホンダがフィット ハイブリッドで出した5回のリコールのうち3回に、このハイブリッドシステムに使われている変速機「DCT(デュアル・クラッチ