先生たちが国旗の「日の丸」掲揚を妨害したり、国歌の「君が代」斉唱時に座ったままだったり…。卒業式や入学式での国旗国歌をめぐる混乱。教育現場で長く懸案となっていたが、近年はほぼ沈静化している。文部科学省が昨年12月に公表した調査結果によれば、国旗掲揚と国歌斉唱に関し平成28年度に懲戒などの処分を受けた公立学校の教員は2人のみで、昭和60年度の調査開始以来過去最少となった。背景には、国旗国歌に頑強に反対してきた世代の定年退職に加え、裁判闘争における敗北が影響しているようだ。(社会部 寺田理恵) (※1月29日にアップした記事を再掲載しています) 教員処分はピーク時の100分の1以下 国旗掲揚や国歌斉唱に関し職務命令違反で処分を受ける公立学校の教員数は、増減を繰り返しつつも平成20年ごろから減少傾向にある。 文科省が公表した28年度の人事行政状況調査によると、同年度に処分を受けたのは東京都内で減