中華そば専門店「天下一品」を運営する天一食品商事(大津市)の木村勉社長らに、トラブルの示談金として1800万円の支払いを約束する念書を書くよう強要されたとして、京都市の広告代理店が慰謝料の支払いなどを求めた訴訟の判決で、京都地裁は5日までに、天一食品商事に精神的苦痛による慰謝料として約50万円の支払いを命じた。判決は4日付。 判決理由で武田美和子裁判官は、社長が「誠意を見せろ。車を売ったらいい」などと暗に金銭を要求、念書を書くよう迫ったと認定した。代理店側に示談金を支払う必要はなく「強迫や高い示談金の要求で、精神的苦痛を受けた」と判断。商事側の「代理店側が示談金の支払いを言い出した。強迫はない」との主張は退けた。 判決によると、天一食品商事の社長らは平成24年10月、広告代理店の代表者を「視聴率が低い時間にテレビCMを流して損害を与えた」と非難。示談金支払いの念書を書くよう迫った。 天一食