東急東横線渋谷駅が地下に切り替わり、東京メトロ副都心線との相互直通運転が始まった。地下化にともない廃止となった渋谷~代官山間の地上区間といえば、大カーブがおなじみだった。代官山駅から渋谷駅に向かうと、電車は半径160mという急カーブにさしかかり、レールと車輪がきしみ合って「キーキー!」と音を立てたものだった。 しかし、そもそもなぜ、あんな大カーブができたのだろうか? 渋谷から横浜へ向かう路線を建設するなら、山手線の西側に駅を建設してもよかったはず。わざわざ鉄橋で山手線を乗り越え、急カーブでグイッと曲げる必要はなかったのではないか? 鉄橋の建設は費用が多額になり、建設にかかる時間も長くなる。東武鉄道や京成電鉄などは、かつて鉄橋がつくれないばかりに東京に近づけなかったといわれるほどだ。東京横浜電鉄(現在の東横線の前身)の開業はそれより遅く、その頃は以前よりも景気が良かったかもしれない。それに、