MRIインターナショナルはホームページ(HP)で「安全」「安定」「高利率」をうたって顧客を募っていた。HPは金融商品取引業者の登録が取り消された26日、閉鎖された (同社HPを印刷して撮影)(写真:産経新聞) MRIの出資者には、富裕層だけでなく、独身女性や高齢者、病気で働けない人も含まれていた。“なけなしのカネ”を出資した背景には、年金受給年齢引き上げへの不安、銀行の低金利があるようだ。自転車操業に陥って以降も、顧客獲得セミナーで専門家に講演を依頼するなど、MRIはあらゆる層を利用し、巧みに顧客拡大を画策していた。 ▼不安な年金 「経済誌で広告を見て、最初はそんなおいしい話はないと思った。だからだまされるのを覚悟の上で、平成12年に1口150万円を出資した」 東京都世田谷区の無職の女性(62)はそう話す。12年は年金改革が行われ、受給年齢の引き上げが決まった年。女性は当時会社員だっ