吉田鋼太郎演出・上演台本、柿澤勇人主演による舞台、彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』が2024年5月7日(火)に埼玉・彩の国さいたま芸術劇場で開幕した。 公演レポート:『ハムレット』を選んだ吉田鋼太郎の覚悟 前芸術監督・蜷川幸雄から同シリーズの2代目芸術監督を引き継ぎ、シェイクスピア全37戯曲の完全上演を成し遂げた吉田鋼太郎が、“第二章”の幕開きに満を持して選んだのが『ハムレット』だ。誰もが知る王道中の王道と言える傑作をトップバッターに据えたことに、覚悟の程が窺える。 吉田自身も主演経験を持ち、シェイクスピア作品の中でも「ずば抜けて面白い」と明言するだけに、戯曲に対する思い入れはひとしおだ。極限まで装飾を排した潔いまでにシンプルな舞台空間の中で、俳優が戯曲の言葉と真っ向から対峙する舞台となっている。 タイトルロールを担うのは、ミュージカルでもストレートプレイでも