新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は世界中で大きな被害をもたらした。様々な業界が売り上げ減に悩み、飲食業界でも倒産、規模縮小、閉店に追い込まれたお店も少なくない。今もなお経営の維持に四苦八苦している。 都内に7店舗を構える四川料理店「正統派中華料理 陳家私菜」(ちんかしさい、以降は陳家私菜と表記)も、その例に漏れなかった。4月7日に出された緊急事態宣言を受けてからは外食ニーズが減り、店内で食事をする人も数えるほどという状況に追い込まれた。 また、陳龐湧(ちん ばんゆう)オーナーが自ら足を運んで買い付けるという唐辛子や山椒のような香辛料も、自粛期間は買い付けが難しくなってしまった。そのような状況下でも陳オーナーが面接を行って採用した本場のシェフ・スタッフの雇用を維持し続けてきた。 自粛期間中の苦悩はいかほどだったのだろうか。緊急事態宣言が解除されたタイミングで秋葉原店を訪れ、自慢の