中国は南シナ海にあるスプラトリー(南沙)諸島の少なくとも七つの岩礁で、埋め立て作業と施設の建設を進めている。そのうち、ガベン礁(南薫礁)では今年1月に撮影された写真から、人工島の様子が確認された=フィリピン政府関係者提供=。上空から見ても、巨大な施設が建設されている様子がわかる。(マニラ 向井ゆう子) 【ワシントン=飯塚恵子】中国による南シナ海の現状変更に対する懸念は、米政府はもとより、政界やワシントンの政策研究機関などでも急速に広がっている。 政界では3月19日、共和党重鎮のマケイン上院軍事委員長や民主党のメネンデス上院前外交委員長らが超党派で、中国の動きに対する深い懸念を示す共同書簡をケリー国務長官とカーター国防長官宛てに送った。 書簡では、中国の動きは「この地域の米国の国益だけでなく、国際社会全体に対する挑戦だ」と指弾し、オバマ政権に対し、南シナ海と東シナ海に関する「包括的戦略が必要