ビジネス現場で大量の情報(ビッグデータ)を分析・活用する職業「データサイエンティスト」の人材が不足する中、大学生の就活現場で異変が起きている。「官僚でもなく、有名企業でもなく、データサイエンティスト職を志望する東大生が目立ち始めている」(就職情報会社)からだ。すでに転職業界では、高給での人材争奪戦が沸騰しており、あおりを受けた企業が高学歴の東大生を“青田買い”しようという図式だ。学生側も、日本企業の終身雇用制度の維持が難しくなる中、高給で自由に働くことができる魅力を感じている。 【表でみる】年金の受給開始年齢早見表 ■高度な専門職 データサイエンティストには、ビッグデータを分析して消費者の行動や好みに合うサービスの提供や、詳細な市場分析、将来予測などが求められる。世界では約30万人のデータサイエンティストが不足しているとの調査があり、日本も例外ではない。 慶応大大学院の渡辺美智子教授(統計