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歴史と思想に関するobsvのブックマーク (34)

  • 歴史を語る時は何らかの「思想=歴史観」が前提となるため「淡々と歴史を解説」は成立しない、という話

    山田邦和 @fzk06736 同志社女子大学特任教授、古代学協会理事・研究部長。考古学・文化史学専攻。博士(文化史学)。主著『須恵器生産の研究』『京都都市史の研究』『日中世の首都と王権都市』『京都 知られざる歴史探検』『変貌する中世都市京都』。著作目録:heike.cocolog-nifty.com/kanwa/2017.html heike.cocolog-nifty.com/kanwa/ 山田邦和 @fzk06736 よく誤解されるのですが、「淡々と歴史を解説(=客観的な歴史叙述)」というのは成立しない。歴史を語るには、必ず何らかの「思想=歴史観」が前提となる(史実を無視する歴史観はダメですが)。「淡々と」に近いものといえば年表でしょうが、実はその年表ですら歴史観から自由ではありません。 twitter.com/lequios_blue/s… 2022-05-28 18:11:52

    歴史を語る時は何らかの「思想=歴史観」が前提となるため「淡々と歴史を解説」は成立しない、という話
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    obsv 2022/05/30
    人が語るからには客観的にはなり得ない。だが、客観的な歴史が存在しないことを逆手にとって、事実を軽視し信じたい思想を押し付ける勢力が跋扈してしまっている。完璧な客観性は無くとも近づく努力は必要だろう。
  • M・ラリュエル『ファシズムとロシア』~ファシスト、非ナチ化という言説はなぜ繰り返されるのか。ロシアは欧州の何に反発しているのか

    羽田空港からデリー空港に到着した私はいきなり驚くことになった。空港内の巨大な手のモニュメントにも面らったのは事実だが、何より、インドの匂いがしないのである。これは完全に私の偏見なのだが、インドに来ればスパイスの匂いがすると思い込んでいたのである。しかしどうだろう、この空港にはそんな匂いはない。無臭である。開発が進むインドにはもはやスパイス臭は存在しないのだろうか。それともそもそもそんな匂いなど存在しないのだろうか。だが、答えを知るにはまだ早い。まだ入国して数時間も経っていないのである。じっくり確かめていこうではないか。

    M・ラリュエル『ファシズムとロシア』~ファシスト、非ナチ化という言説はなぜ繰り返されるのか。ロシアは欧州の何に反発しているのか
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    obsv 2022/04/18
    “「ファシズム」をどう捉えるかという問題は、まさしく現代における歴史観の問題であり、欧州各国においては現在の国のあり方を左右しかねない死活問題だということがよくわかります。”
  • 【書評】トラウマとイデオロギー──マルレーヌ・ラリュエル『ファシズムとロシア』評|乗松亨平

    書にとっては厳しいタイミングでの出版となった。だがこの厳しいタイミングだからこそ、読まれるべきである。 書の原題は「ロシアはファシストか」である。これは修辞疑問であって、現代ロシア政治体制をファシズムとは呼べないというのが著者の主張だ。欧米(やロシア)では絶対悪に等しい「ファシスト」というラベリングによって思考停止に陥ることを諫め、ロシアを西側と連続した反リベラリズムの潮流のなかで捉えるように説く。 著者はロシアの右派研究の世界的第一人者であり、時代の先端を捉える詳細かつ旺盛なそのリサーチは、評者もつねづね参照してきた。その視野が現代だけでなく過去にも広がっていることは、『ゲンロン7』に訳出された、ユーラシア主義とロシア宇宙主義の交錯の歴史を見渡す論文「運命としての空間」からも明らかであろう。書は著者が積みあげてきたリサーチを凝縮したいわば「ベスト盤」となっており、ロシアの現体制

    【書評】トラウマとイデオロギー──マルレーヌ・ラリュエル『ファシズムとロシア』評|乗松亨平
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    obsv 2022/04/18
    “ロシアの現体制を動かしているのはソ連崩壊というトラウマであり、本来あるべき「常態」とみなされるソ連/ヤルタ秩序への回帰が宿願なのだという本書の見立ては、現下の状況に照らして説得力をもっている。”
  • 世界で高まる「ロシア嫌悪症」に注意すべきだ

    非道な「住民虐殺」が明るみに出て国際的包囲網がますます狭まるプーチン政権だが、ロシア国民の高い支持が揺らぐ気配はない。この背景には、反戦論への強烈な締め付けで多くの市民が戦争の実態から目を背けていることがある。しかし政権を下支えする最大の「免震安定装置」は、何世紀にもわたってロシア国民の心の深奥に潜む「反西欧」の愛国心である。これを承知しているプーチン氏は国際的孤立を正当化する〝魔法の言葉〟を巧みに駆使して、国民を引きつけるのに成功している。 魔法の言葉「ルッソフォビア」 この魔法の言葉は「ルッソフォビア」。「ロシア嫌悪症」と訳されるが、19世紀以来の長い歴史がある言葉だ。最初にこの言葉を広めたのはフランスだ。当時大国として勃興していたロシアに、ナポレオンが侵略することを正当化するために使い始めた。ロシアが異文化であり、西欧への脅威であることを訴えたキャッチフレーズだ。次第にロシア脅威論の

    世界で高まる「ロシア嫌悪症」に注意すべきだ
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    obsv 2022/04/15
    “ロシアの近代史を振り返ると、表現の自由、人権擁護といった欧米的な価値が社会の主流になったのは、改革(ペレストロイカ)路線を進めたソ連末期のゴルバチョフ時代の3年間だけ” /国民の価値観を変えるのは厄介。
  • ウクライナの「ナチ化」を防ぐ、というプーチンの主張はロシア兵にも空虚に響く|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    「ナチはお前だ」ウクライナに対して侵略戦争を始めたプーチンに抗議(2月25日、ローマ) Guglielmo Mangiapane-REUTERS <ウクライナにネオナチ党があるのは事実。東部の親ロ派と戦う右翼のなかにもネオナチがいるが、影響力は限られている。ロシア兵にかつてのナチスドイツとの戦いを想起させ士気をあげようとしたのであれば無理があった> 緊迫するウクライナ情勢は、2月24日、ロシア軍がウクライナへと侵攻したことで、戦争へと発展した。プーチン大統領は、演説で開戦理由を説明したが、そのほとんどが難癖のようなもので、大義無しの戦争が起こってしまったことについて、世界中で驚きの声が聞かれる。 「NATO主要国がウクライナのネオナチ勢力を支援している」というのも、怪しい開戦理由の一つだ。プーチン大統領はここ数年、ウクライナ政権を「ネオナチ」と呼び続けている。しかし、それは当に正しいのだ

    ウクライナの「ナチ化」を防ぐ、というプーチンの主張はロシア兵にも空虚に響く|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
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    obsv 2022/03/11
    “ロシア側が主張するようなネオナチによるロシア系住民への虐殺や迫害が行われているという証拠はない。” “NATO諸国によってネオナチが支援されているというプーチンの主張には根拠がないといえる。”
  • 世の中の仕組みと人生のデザイン l 橘 玲 | DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)

    経済的独立すなわち自由は、世の中の仕組みを正しく理解し、最適な人生の戦略をデザインすることで、もっとも確実に達成できる。 世の中(世界)はどんな仕組みで動いているのだろう。そのなかで私たちは、どのように自分や家族の人生を設計(デザイン)していけばいいのだろうか。経済、社会から国際問題、自己啓発まで、さまざまな視点から「いまをいかに生きるか」を考えていきます。質問も随時受け付けます。 橘 玲の最新刊『幸福の「資」論 あたなの未来を決める「3つの資」と「8つの人生パターン」』好評発売中! 「幸福な人生」を送るために幸福を定義すると基盤となるのは3つの資。その組み合わせで8つの人生パターンが考えられる。あなたが目指すべきはどの人生パターンか? ダイヤモンド社から発売中!(1,650円 税込) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【DIAMOND PREMIU

  • 「僕は左翼の人たちに聞きたいんだよ」保守の歴史家・伊藤隆88歳が“令和の日本”に苛立つ理由 | 文春オンライン

    学術会議は「なくしたほうがいい」 ――櫻井よしこさんが理事長を務めている国基研の「日学術会議は廃止せよ」という意見広告に、伊藤さんは賛同人として名前を連ねています。ただ、あのとき任命拒否された6名のうち1人は、弟子に当たる加藤陽子さんでした。この一連の問題についてどのようにお考えなのか、まずは伺いたいです。 伊藤 もともと日学術会議って、僕とはまったく無縁の存在でね。あれはいろんな学閥というかな、大学とか、企業とか……それと民科(民主主義科学者協会)という、共産党系の人たちにとっては関心があるんだろうけど、他の大半の学者にはまったく関係ないんですよ。どちらかといえば、今はもう左翼の巣窟になってるからね。あんなもん、なくしたほうがいいと、僕は思っているわけです。 ――あの6名の方が任命拒否されたのは、政府の安全保障の法制に反対したからだ、という意見もあります。 伊藤 安全保障について

    「僕は左翼の人たちに聞きたいんだよ」保守の歴史家・伊藤隆88歳が“令和の日本”に苛立つ理由 | 文春オンライン
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    obsv 2021/04/18
    保守界の重鎮だったという人がこれではなぁ…。あまりに陰謀論に染まっているというか。インタビュアーの方が頭切れてるね。
  • なぜナチズムは「国家社会主義」ではなく「国民社会主義」と訳すべきなのか(小野寺 拓也) @gendai_biz

    「国民」か「国家」か ナチズム研究者として、長年悩んでいることがある。 ナチズム(ドイツ語ではNationalsozialismus)の訳語として「国民社会主義」がなかなか社会に定着しない、ということだ。 手元には山川出版社、東京書籍、帝国書院、実教出版の高校世界史B教科書があるが、ナチ党の訳語はいずれも「国民社会主義ドイツ労働者党」となっている(山川出版社だけは「国民(国家)社会主義」表記)。 つまり、高校教育では「国民社会主義」がほぼ定着しているのだが、それ以外では「国家社会主義」という訳語を目にすることが依然として多い。 ウィキペディア、NHKのドキュメンタリー番組、各種辞典類などなど。ナチに関する邦訳書を見ても、「国民」と「国家」が半々といったところかもしれない。 「国民」か「国家」か。 この言葉の元となっているドイツ語はNationである。 独和辞典としてもっとも定評のある小学館

    なぜナチズムは「国家社会主義」ではなく「国民社会主義」と訳すべきなのか(小野寺 拓也) @gendai_biz
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    obsv 2021/03/14
    “「民族共同体」によって国民の支持を取り付け、それによって「敵」に対する戦争や暴力を可能にすること。それがヒトラーの目指したものであった。”
  • アメリカ大統領選を総括する - 内田樹の研究室

    ある媒体にインタビューを受けて、アメリカ大統領選について総括的なコメントをした。少し言い足りないところがあったので、それを追加して、前半だけ採録しておく。 当選確定後、バイデンは自分に投票しなかったトランプ支持者にもひとしく配慮すると約束しました。トランプに投票した人は7380万人。浮動票を除いてもトランプのコアな支持者が今もアメリカ国内には数千万人いるということです。バイデンは彼らの立場や要求にも配慮しながら統治を進めなければいけない。困難な仕事になると思います。 それはアメリカ社会はどのようなものであるべきかについて、その「アイディア」によって現在の国民的分断がもたらされているからです。僕はそれを「自由」と「平等」のどちらをアメリカ質的な理念に掲げるか、その選択の違いによるものではないかと考えています。それについて少し説明します。 まず第一に確認して欲しいことは、そもそもアメリカ

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    obsv 2020/12/30
    “アメリカン・ドリームの体現者であるトランプが、ヨーロッパ的な社会民主主義を体現するサンダースとが不倶戴天の敵同士であるというのは、「金ぴか時代」のドラマを再演している”
  • 経済思想の歴史:トップ

    経済思想史ウェブサイト日語版:new school の HET ページの翻訳。経済思想の歴史について、古代から現代まで情報やリンクを集めたサイトなんめり。学生や素人で、経済学について歴史的な流れを理解したい人たち向けのサイトだが、中身的にはそこらの専門書より視野が広くて高度だったりするぞ。

  • 藤原辰史:パンデミックを生きる指針——歴史研究のアプローチ

    人間という頭でっかちな動物は、目の前の輪郭のはっきりした危機よりも、遠くの輪郭のぼやけた希望にすがりたくなる癖がある。だから、自分はきっとウイルスに感染しない、自分はそれによって死なない、職場や学校は閉鎖しない、あの国の致死率はこの国ではありえない、と多くの人たちが楽観しがちである。私もまた、その傾向を持つ人間のひとりである。 甚大な危機に接して、ほぼすべての人びとが思考の限界に突き当たる。だから、楽観主義に依りすがり現実から逃避してしまう——日は感染者と死亡者が少ない。日は医療が発達している。子どもや若い人はかかりにくい。1、2週間が拡大か制圧かの境目だ。2週間後が瀬戸際だ。3週間後が分水嶺だ。一年もあれば五輪開催は大丈夫だ。100人に4人の中には入らないだろう。そう思いたくなっても不思議ではない。希望はいつしか根拠のない確信と成り果てる。第一次世界大戦は1914年の夏に始まり191

    藤原辰史:パンデミックを生きる指針——歴史研究のアプローチ
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    obsv 2020/04/03
    いかにも人文系の人の書いたものって感じで、色々と見るべき点もあるんだけど、自然科学や社会科学の人たちが具体的な提言で戦うのに対してイデオロギーを振り回して戦うのが人文学なら逆に幻滅しちゃうね。
  • なぜ左翼の改憲論には根拠がないのか – The Key Questions

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    obsv 2019/10/25
    “大変残酷な例えだが、家が火災で亡くなるという経験をした幼児がそれ以降、火を怖がるようになり「マッチだけでも使っていいかな」という提案に対して泣き叫びながら反対をしているようなもの”
  • 国際法を超える文在寅大統領の「義兵思想」

    韓国が日に対する輸出優遇措置の解除を発表し、日韓の対立はますます悪化してきたが、両国政府の問題設定が違うので議論が空回りしている。 この問題は三つのレベルを区別する必要がある。 貿易管理:日が半導体材料の一部の韓国に対する輸出優遇措置を解除し、韓国もそれに対して同じ措置で報復した。 国際法:2018年の韓国大法院判決で戦時中に日で働いた労働者の慰謝料請求が認められ、韓国内の日企業の資産が差し押さえられた。 歴史問題:大法院判決は、日韓併合は日の「不法な侵略」であり、その支配下における労働はすべて「強制動員」だと主張している。 この三つは論理的には別の問題だが、大法院判決に対抗して日韓国の優遇措置を解除したため、1と2が混同された。日政府の公式の立場は、これは純然たる安全保障上の措置で、大法院判決とは無関係だというものだが、それを信じる人はほとんどいない。 質的な問題は2だ

    国際法を超える文在寅大統領の「義兵思想」
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    obsv 2019/08/15
    “つまり大法院のいう不法性の基準は国際法ではなく、それを超える韓国の「善良な風俗」なのだ。判決には「国際法」という言葉は出てこないが、「道義的責任」とか「人道的次元」といった言葉が出てくる。”
  • 安倍晋三は実は「左翼」だった!? 小林よしのり氏らが語る「ナショナリズムの現在」

    靖国神社で慰霊するのはおかしい!? 小林よしのり氏(以下、小林):そもそも、今の保守より、わしの方がもっと右だと思っとるよ。たとえば、安倍首相が靖国参拝をしたときに「慰霊のために参拝した」とか「不戦の誓いをした」とか言うことに、わしはものすごく怒ってるわけ。 萱野稔人氏(以下、萱野):なんで怒っているんですか? 小林:つまり、靖国神社というのは「慰霊」をするための場所じゃなくて、英霊を「顕彰」する場所なんだよ。かつて小泉首相が参拝したとき、記者会見で参拝の目的を「心ならずも国のために命を捧げられた方々に対して追悼を行うため」と言ったんだけど、その発言に対して、あのルバング島から帰ってきた小野田寛郎元少尉が「これは侮辱か?」と怒ったっていうんだ。 小野田少尉の立場からすると「自分たちは犠牲者じゃない。『心ならずも』ではなく望んで戦場に行ったんだ。国のために自分たちが戦わなければ誰が戦えるのか

    安倍晋三は実は「左翼」だった!? 小林よしのり氏らが語る「ナショナリズムの現在」
  • 【歴史戦w】大阪市とサンフランシスコ市の姉妹都市提携解消騒動(産経新聞界隈の「歴史戦」の戦果について) - 雑記(主に政治や時事について)

    そもそも戦いになっていると言えるのか、なんのための戦いなのかも分からない。 吉村大阪市長による、従軍慰安婦像設置に伴うサンフランシスコ市との姉妹都市提携解消についての話である。 たった1つの像をめぐる争いで、60年に及ぶ大阪市とサンフランシスコ市との姉妹都市としての交流がなくなってしまったのだ。 www.nikkei.com 従軍慰安婦像設置~大阪との姉妹都市提携解消までの経緯 「歴史戦」という政治運動 結局国益を毀損する人々 従軍慰安婦像設置~大阪との姉妹都市提携解消までの経緯 エリック・マー市議を中心とした中国系市民団体の求めにより、2015年9月22日、サンフランシスコ市にて慰安婦の記念碑や像を設置するよう求める決議案採択が全会一致で採択された。その2年後の2017年9月22日、市内の公園に像が設置され除幕式が行われた。 大阪市は、サンフランシスコ市と60年前から姉妹都市の関係にある

    【歴史戦w】大阪市とサンフランシスコ市の姉妹都市提携解消騒動(産経新聞界隈の「歴史戦」の戦果について) - 雑記(主に政治や時事について)
  • ゼロからわかる日本スゴイ論の元祖『国体の本義』の支離滅裂っぷり(辻田 真佐憲) @gendai_biz

    経済にゆきづまると思想に走る 北朝鮮が「思想強国」を自称していると聞いたらどうだろう。なるほど、「経済強国」にはなれないが、イデオロギーの面ではある意味「強い国」だと妙な納得感を覚えるかもしれない。 だが、経済にゆきづまって思想に走るのはなにも北朝鮮だけの話ではない。 経済は元手が必要なためおのずと制約を受けるが、思想は実態がないため際限なく派手な議論ができる。かつて日も同じ理由で一種の「思想強国」になろうとしたことがあった。 昭和戦前期。日は、世界恐慌の深刻化と共産主義の流行からくる「思想国難」に悩まされていた。 思想問題を担当する文部省は、これに対処するため、1934年思想局を設置し、1937年『国体の義』を編纂して、思想の力で国難突破を図ったのである。 この『国体の義』の内容は、前代未聞のものだった。世界の思想問題は、日が解決すると言い放ったからだ。 同書冒頭の「緒言」はい

    ゼロからわかる日本スゴイ論の元祖『国体の本義』の支離滅裂っぷり(辻田 真佐憲) @gendai_biz
  • 平和はカネで買える。商業的平和論(Capitalist Peace )のはじまり - リアリズムと防衛を学ぶ

    ブログのタイトルに関わらず、リベラリズムの話をします。 これから2回にわたり、商業的平和論について簡単な紹介をします。商業的平和論とは、経済発展が世界を平和にするという理論です。 商業的平和論の思想的起源 貿易や商業の発展が、世界を平和にするという考えは昔からあり、多くの大学者がこれを説いてきました。 モンテスキューやアダム・スミスは、市場は戦争を嫌うと説きました。戦争になれば、交戦国の間では自由な商取引ができなくなるからです。トマス・ペインは「商業は、愛国心と国防の2つの気運を減退させる」としています。 マンチェスター派の台頭 わけても有名なのはコブデンとブライトの「マンチェスター派」。1839年に結成され、自由貿易を強力に推進した集団です。 指導者たるコブデンとブライトは、貿易の経済的メリットだけでなく、思想的な正義を訴えました。貿易こそ平和への道だというのです。 それ以前の英国は、植

    平和はカネで買える。商業的平和論(Capitalist Peace )のはじまり - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 戦争をしないためには戦争を知るべき? - しっきーのブログ

    戦争をちゃんと学ばないのは日政治家だけらしい。まあ歴史的経緯を考えるとやむなし。日は軍部が暴走したせいで悲惨な戦闘に突入していったイメージが強いけど、世界の戦争を見ていくと政治指導者の野望や判断ミスから戦争になったことがほとんどで、軍が暴走するみたいな例は珍しい。と、防衛大学校出身の方がおっしゃっております。 敬礼(`・ω・́)ゝ 防衛大出身で積極的に言論活動したがる人ってそれこそヤバいイメージが強いが、ここでは某田母神さんの話はやめておこう。今回読んだは、黒野耐『「戦争学」概論』であります。 「戦争学」概論 (講談社現代新書) 作者: 黒野耐出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/09/17メディア: 新書購入: 3人 クリック: 10回この商品を含むブログ (26件) を見る 三島由紀夫は、「戦後の非武装平和と戦中の一億玉砕って根は同じだよね?そう思わない?」みたいなこと

    戦争をしないためには戦争を知るべき? - しっきーのブログ
  • 欧州人の人間性が個々人レベルで成熟しているのは、以下の3つの災厄を経験..

    欧州人の人間性が個々人レベルで成熟しているのは、以下の3つの災厄を経験したから。 14世紀のペストの大流行で人口の3分の1を一気に失った 商工業が既にそれなりに発達していたので人手不足が深刻になり、労働者を酷使する経営者のもとに人が集まらなくなった奴隷を酷使する農場主からも奴隷がよりましな労働環境を求めて逃亡し、奴隷制度が終焉した17世紀にキリスト教の信仰方法を巡る大戦争をして国土が荒廃した 気象条件の悪化も重なり飢餓が頻発し、人手不足がさらに悪化。せっかくの遠洋航海から得られた利益をムダに。相手の主義主張を尊重して殺し合いになることを防ぐことを学んだ。ただし、相手がキリスト教徒であることが大前提。20世紀の二度の世界大戦たとえ相手がキリスト教徒でなくても、相手の主義主張を尊重しないとヤバイことを学んだ。相手の過去の責任を苛烈に追求しすぎると、ブチ切れられてトンでもない反撃をくらうことがあ

    欧州人の人間性が個々人レベルで成熟しているのは、以下の3つの災厄を経験..
  • 昔「満州」、いま「原発」「日本の生命線」なんてウソばかり 日本人よ、歴史に学ぼう 保阪正康×磯田道史(週刊現代) @gendai_biz

    原発事故からまもなく3年。安倍政権は「原発を再稼働させなければ日のエネルギー政策が立ちゆかない」と言いつのる。その言い方はかつて軍に紛れて聞こえたあのスローガンと似ていないか? 「一点依存」は失敗する 保阪 都知事選で細川護熙さんと組んで反原発を掲げた小泉純一郎元首相ですが、今後も反原発活動をしていくと話していますね。僕は小泉さんと世代が同じだから感覚を共有する部分もあるし、一方、感覚的にわからない部分もある。 そのわからない部分、つまり圧倒的な対米追従姿勢について、ある人がうまいことを言っていました。「彼は横須賀史観だから」と。小泉さんは地元・横須賀で米軍基地に寄港する空母ミッドウェイとかを見て育っている。小さい時からあの巨大な艦を見ていれば、アメリカに逆らったらかないっこないと思うだろうなと。 磯田 その小泉さんは、「戦前の日は『満州は日の生命線』と言ってたが満州がなくなったほ

    昔「満州」、いま「原発」「日本の生命線」なんてウソばかり 日本人よ、歴史に学ぼう 保阪正康×磯田道史(週刊現代) @gendai_biz