まぁまぁ読みやすくそこそこの長い文章を書けるようになるためにはどうすればいいか。俺の場合は、理科系の作文技術がひとつの契機だった。そのため俺は、他人に作文技術の向上について聞かれた際、理科系の作文技術を薦めるようにしている。しかし、これは少々古い本なので読み辛さがあるのは否めない。そこで本書の登場である。2010/5 発売と新しく現代人にも読みやすく書かれている。そして何より魅力的なのは、本書の作文技術論は非常に実践的かつ分かりやすい。作文技術の向上について何か良い本がないか聞かれた場合、しばらくは本書でキマリでしょう。 本書のコンセプトは達意な実用文を書けるように読者を導くことにある。達意とは、その文章で伝えたいことが 100% 伝えられる文章のことを指す。本書で言う実用文とは結構広い概念で、レポートや論文など特定の状況下を想定してのものではない。強いて言えば、他人が読むことを前提に書く